目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
レジンで作ったチャームをネックレスやピアスなどに仕上げる場合、カンやチェーンを使ってアクセサリー金具に繋ぐ必要があります。丸カンなどを通すには、レジンのチャームのどこかに輪または穴の存在がマスト。そのためレジンアクセサリー作りには、ヒートンや9ピンなど輪の部分のあるワイヤーパーツを接着するか、またはチャームそのものに穴をあける作業が入ります。
レジンにおいてもっとも一般的なのは、ピンバイスを用いた穴あけ方法。スクリュー状の細いメタルビットを押し付けながら回転させて穴をあける、小さなハンドドリルを使うやり方です。金属、木材、プラスチックなど大半のマテリアルに使える工具のひとつですが、ミリ単位の極小の穴があけられるため、ピンバイスはプラモデルやアクセサリー作りなどのクラフトツールとしてもよく知られています。
レジンをされる方ならきっとお持ちのピンバイス。確かにとても便利な必須道具ではあるのだけれど、実はこれ、ちょっと曲者でもあるんですよね。普通のドライバーと違って持ち方が特殊だし、ちょうどよい力加減もなかなか掴みにくく、初心者さんが使いこなせるようになるには練習が必要かもしれません。
また、先は尖ってこそいないもののとても細いので、十分に注意しながら作業しないと怪我の原因にもなり得ます。特に小ぶりのレジンチャームや作業台の上に安定させにくい形をしている場合は、うっかり手が滑って押さえている反対の指を傷つけてしまう可能性も。危ないので、小さなお子さまのまわりでもあまり使いたくないツールです。
ピンバイスを使わずにレジンのチャームに穴を作る方法?はい、あるんです!ここでは穴にしたい箇所に丸カンを置き、その中だけレジン液を入れずに硬化して空洞の部分を残してチャームを完成させる方法をご紹介いたします。言ってみれば、丸カンは堤防。レジン液を堰き止めるので、丸カンの中は穴の状態で仕上がるというわけです。
ゴールドの丸カンが穴のふちのようになり、硬化してからピンバイスでぐりぐりやるよりデザイン性もアップ!ドリル作業に付きものの削りかすの処理も要らず、目から鱗の一石二鳥のグッドアイデアです。
ピンバイスなしで作る、数種のドライフラワーを閉じ込めてジェルでほんのりカラーに色付けたお花のピアスのレシピのご紹介です。
・作家のためのレジン
・カラージェル
・パール
・ブリオン
・リングパーツ
・ピアスパーツ
・丸カン
・チェーン
・レジンテープ
・ミニバラ
・ユーフォルビア
・ソリダコ
・レースフラワー
・ライスフラワー
・竹串
・ピンセット、平やっとこ
・耐震マット
・クリアファイル
レジンテープまたはマスキングテープを使います。
レジンテープの端っこにカットした紙を貼り付けると、作業がしやすくなります。マスキングテープを使用する場合は、粘着面を合わせて少し折ってもよいでしょう。
レジンテープまたはマスキングテープにリングパーツを2つ乗せます。
上部に寄せるようにしてリングパーツの内側に丸カンを入れます。ここが本来ピンバイスで穴をあける部分。丸カンで囲って空洞になる箇所を作るのです。丸カンの中にレジン液が流入してしまうと穴になりませんので、ピンセットなどで押さえ付けてレジンテープにしっかり貼り付けましょう。
少量の透明レジン液を流し入れます。
爪楊枝や竹串の先を用いてレジン液を全体に行き渡らせ、硬化します。
封入したいドライフラワーを並べます。
リングパーツの中にレジンを流し入れます。
竹串の先などで広げ、レジン液を全体に行き渡らせます。
ミニバラの花びらを封入します。大きい場合は、ピンセットなどで崩して入れやすいサイズにします。
ミニバラの花びらを封入します。
ユーフォルビアを封入します。
ライスフラワーを封入します。
ソリダコを封入します。
レースフラワーは、お花1枚ずつ封入します。
パールを封入します。
ブリオンを封入したら、硬化します。
硬化したレジンの上にさらにレジンを塗ります。サラサラタイプのレジンを使う場合は、少しずつ足しながら盛ると良いでしょう。
レジン液を流し入れたら竹串の先などで広げ、リングパーツの中全体に行き渡らせたら硬化します。この作業を2回繰り返します。
硬化させたらチャームをレジンテープから剥がします。
クリアファイルをカットしたものに耐震マットを貼り付け、その上にチャームを乗せて固定します。
ダイソーのカラージェルを使います。
チャームの裏側にボトルの刷毛で塗ります。
竹串の先でカラージェルを伸ばして全体に行き渡らせ、硬化します。
2度塗りします。
全体に伸ばし、硬化します。
裏側をコーティングします。
レジン液を全体に行き渡らせ、硬化します。
表面をさらにコーティングし、ぷっくりさせます。レジン液を乗せて…
竹串などの先で伸ばして全体に行き渡らせ、硬化します。最終硬化は角度を変え、少し長めに照射します。
ピアスに仕上げます。
丸カンでチェーンを繋げます(丸カンの開き方と閉じ方はこちら)。
ピアスパーツを丸カンで繋げれば完成です。
便利ではあるけれど、なかなか使いこなせずちょっぴり危ないピンバイス。でもレジンで作ったチャームには穴がないとアクセサリー金具に繋げませんので、ピンバイスのようなドリル式の穴あけ道具はマストアイテムでもあります。
ピンバイスを使わなくてもカンやチェーンが通せる穴が作れる方法を知っていれば、ますますレジンアクセサリー作りが楽しく安全に!ここでは穴にしたい場所に丸カンを置き、それを堤防のように扱ってまわりにだけレジンを流して固めて空洞を残す方法をご説明いたしました。
アクセサリーに仕上げるための穴ができるという機能性だけでなく、丸カンのゴールドがアクセントになってさらにエレガントな印象に。ピンバイスでぐりぐりとあけた穴と違って装飾性もあるので、作品によってはこちらの方法の方が向いている場合もあるかもしれません。
ここではレジンテープまたはマスキングテープにリングを貼り付ける方法を用いましたが、浅いモールドなどを使ったチャーム作りにも応用できます。丸カンの厚み以上にレジンを流せないことを念頭におけば、たいていのプロジェクトに活かせる方法と言えるでしょう。ぷっくりと厚みを持たせたい場合は、硬化して穴の部分を作ってからレジンを塗り重ねればOKです。
機能性とデザイン性を兼ねた丸カンを使ったレジンの穴作り。お好みのドライフラワーやパーツを使ってぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。