目次
- 1.ダーツとは?
- 2.材料と道具
- 3.作り方
- 4.まとめ
口がすぼまる巾着型のファブリックバッグは、ちょっとそこまでという程度のお出かけや公園で遊ぶ際に便利なもの。必要なものだけをサッと詰めて持ち運べ、カジュアルな雰囲気がラフな格好にもマッチします。
そんな可愛くて使いやすい巾着バッグの応用で、開口部をゴムで緩めに絞ったダーツ入りの丸底タイプを作りました。紐できゅっと閉じないので中身の出し入れがしやすく、ダーツのおかげで中身をたっぷりめに詰め込んでもふんわり丸く可愛い形が保てます。
必要なものがパッと取り出せるので、赤ちゃんや小さなお子さんとのお出かけ時にも最適!おむつを入れるのにもちょうどいいサイズです。
裏地つきのまあるい巾着バッグの作り方をご説明いたします。
洋裁用語で、洋服を作る時に布の内側をつまみながら縫いあわせることで、ボディラインに沿うように、立体性を持たせるテクニックのことです。
平面である布を立体に仕立てるために必要になります。
よくウエストが引き締まったワンピースなどで、背中側の布を詰めて縫っている部分がありますが、それが「ダーツ」です。
本体生地(お好きな生地) 横28cm 縦32cmの生地(表地2枚 裏地2枚)
持ち手生地 横10cm 縦24cm(2枚)
ゴム(1cm幅)28cm 1本
裁ちばさみ
チャコペン
紙
定規
ペン
ミシン
まち針
クリップ
アイロン
出来上がり寸法は横幅26cm、縦24.5cm(巾着の入り口まで)、底から持ち手までは30cmです。マチはつけていませんが、ダーツをつけているので中に物を入れるとふんわりした形になります。
表地2枚、裏地2枚をそれぞれ横28cm、縦32cmにカットします。
持ち手用の生地2枚を幅10cm 縦24cmにカットします。
1cm幅のゴムを28cmにカットします。
表地と裏地の底の部分をカットするための型紙を作ります。横14cm、縦9cmの紙を用意します。
端から9cmのところに印をつけます。
端から斜めに線を引いて、4cmのところに印をつけます。
初めにつけた端から9cmの印、斜め線に付けた4cmの印、そして右上の角を緩やかな曲線で繋ぎます。
斜めに引いた線に付けた印からさらに5cmのところに印をつけます。
4cmのところにつけた印から、左右に1cm測ります。
上の印と繋ぎます。
線に沿ってハサミでカットします。これが底の部分の型紙となります。
生地を中表になるように半分に折り、生地の輪(折り目)に型紙の直線部分を合わせます。型紙がずれないようにクリップで固定し、型紙に沿って線を引きます。
生地を重ねたまま、引いた線に沿ってカットします。
残りの生地(表地もう1枚と裏地2枚)にも型紙を合わせて線を引き、カットします。
持ち手を作ります。生地の表を下にして縦半分に折ります。
跡を付けて開き、中心に向かって両端を折ってアイロンをかけます。
さらに半分に折ってアイロンをかけます。
ミシンで両端を縫います。
もう1本の持ち手も同様に折って縫います。
底のダーツを縫います。表が中にくるようにしてダーツ部分を重ね合わせ、まち針で固定します。残りの表地と裏地も同様にダーツ部分を重ね合わせて固定します。
縫い代0.5cmの所にガイド線を引きます。
線に沿って縫い合わせます。すべてのダーツを縫い合わせます。
表地に持ち手を仮縫いします。表地の左右それぞれの端から7cmのところに印をつけます。
持ち手の外側と印を合わせ、上端から1cmほど出してクリップで固定します。
布の上端から0.5cmの所を仮縫いします。
表地と裏地をそれぞれ縫い合わせます。生地を中表で合わせ、底のダーツ部分を重ねます。ダーツの縫い代は、互い違いになるように倒します。
生地の端を合わせてずれないようにクリップで固定します。
裏地には、1.5cmのゴムの通し口と10cmほどの布の返し口を作ります。
ゴムの通し口は、片側にのみ残します。布の上端から5cmのところに印をつけます。
そこから1.5cm下にも印をつけます。
返し口は、ゴムの通し口とは反対の側面か、または底に作ります。10cm幅の印を付け、縫わないようにします。
縫い代1cmで側面と底を縫います。縫い始めと縫い終わりは返し縫いをします。
表地も縫い代1cmで縫い合わせます。
底のカーブの縫い代に切り込みを入れます。糸を切ってしまわないように注意しましょう。
アイロンで縫い代を割ります。
表地と裏地を縫い合わせます。裏地を外表になるように裏返し、表地の中に入れます。
裏地を中に入れたら、両脇の縫い代を割って合わせます。
上部の切り端を揃え、まち針で数カ所固定します。
縫い代1cmで縫い合わせます。
裏地を引っ張り出し、返し口に手を入れて生地を引き出し裏返します。
返し口を縫い閉じます。
返し口の端を合わせてミシンで縫うか、または手でまつり縫いします。
表地の中に裏地を入れ、アイロンで袋口を整えます。
ゴムの通し口を縫います。上端から4cmのところを縫い、そこからさらに1.5cm下を平行に縫います。
表地と裏地がずれないよう、数カ所まち針で固定します。表地と裏地の脇もぴったりと揃えると綺麗に仕上がります。
真っ直ぐに縫うのがお得意でない方は、ガイド線を描きます。消えるペンでラインを引いてそれに沿って縫えば、どなたでも綺麗に仕上げることができます。
生地を裏返し、裏地側に作った通し口からゴムを通します。ねじれないように気をつけましょう。
通し終わったら、ゴムの端を1cmほど重ねて手縫いで留めます。
裏返して完成です。
開口部に緩めにゴムを入れた巾着型の布バッグの作り方をご紹介いたしました。底の部分にダーツを入れるので丸く仕上がり、マチはないけれどたっぷり中身を入れてもまあるくて可愛い形が保てます。
巾着型とは言え紐で閉じないタイプなので、中身が取り出しやすいのもこのバッグの利点。赤ちゃんや小さなお子さんとの外出時のハプニングにも素早く対応できるので、公園遊びなどのちょっとしたお出かけにも最適です。
このバッグをきれいに作る成功のカギは、底に丸みをつける過程を丁寧に行うこと。出来上がりの曲線の美しさがものを言います。
生地を曲線にカットしてダーツを入れる際は、少し手間がかかるけれど型紙を作ってそれをガイドにするのが近道です。確実に左右均等になるだけでなく、表地と裏地のダーツの位置をきちっと合わせることができます。
ダーツ部分を合わせる時は、表地と裏地の縫い代を反対側に倒します。同じ方向に倒すとダーツの形成でできた布の重なった部分がさらに二重になってしまい、厚みが出てごろごろしてしまいます。
そしてカーブ部分の縫い代には、切り込みを入れること。面倒でもハサミで丁寧に切り込みを入れるのと入れないのとでは、裏と表を返した時の曲線の滑らかさが全然違います。
ここではゴムを入れていますが、通常の巾着袋のように紐を入れて絞るタイプにしても良いでしょう。その際は紐の通し口を左右両方に設けます。
暑い季節、涼しげな色柄のコットンやリネンの手作りバッグでお出かけしませんか?簡単に作れますので、ぜひ初心者さんにも試していただきたいレシピです。