目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
布小物の制作をしていると、どうしても半端な布端が余ってしまいます。記憶に新しい手作りマスクブーム。布マスクを制作した残りの生地が捨てられず、そのまま仕舞い込まれていたりしませんか。リバティやソレイアードなどの高級生地でお裁縫を楽しんだ場合は尚更です。ほんの小さな端切れでももったいなく感じられ、なかなか処分できませんよね。
私も布への愛着が強くなり過ぎ、ごく小さく残った端切れまで捨てられないタイプです。半端なサイズの生地は溜まる一方!そこで小さな小さな布片でも可愛く活用できる方法を思い付きました。お気に入りの生地に市販の文字シールを貼り付け、レジンに閉じ込めてオリジナルお名前入りチャームを作るレシピです。
レジンと布と聞くと、まったくジャンルが違うクラフトのように感じられることでしょう。でも実はちょっとした下処理さえ施せば、布も立派なレジンの封入材になるんです。繊維ならではの温かみが加わるので、いつもより可愛らしいデザインのレジン作品が出来上がります。
お子さまとの工作やレジンの入門としてもおすすめの、簡単レジンのお名前チャームの作り方をご紹介いたします。
・布
・デコパージュ液
・レジン液
・レジンコーティング液
・丸型のレジン枠またはモールド
・転写シールまたは透明背景の文字シール
・お好みでラメやホログラムなど
・ポールチェーン
・ナイロン筆
・クラフトハサミ
・レジン硬化用UVLEDランプ
・5cm幅のマスキングテープ
・ピンセット
・オレンジウッドスティックまたは爪楊枝
・クリアファイル
・型取り用の極細油性ペン
・必要に応じてビニール手袋、マスクなど
使用する布は、ローン、ブロード、スケアなどの薄手のものがこの作品に向いています。いずれの布を使う場合も、レジン液が染みて硬化不良を起こすのを防ぐために下処理を施します。クリアファイル等を下敷きにして布を広げ、筆でデコパージュ液を塗布してコーティングします。
硬化不良防止だけでなく、デコパージュ液の塗布は布地の色柄の発色を保つ役割も果たします。デコパージュ液をお持ちでない場合は、水で薄めた木工用ボンドでも代用できます。
表裏共に2度塗りし、よく乾燥させます。乾燥時間はお使いになる布の厚さや塗り方にもよりますが、薄手の布地の場合は30分程度を目安にすると良いでしょう。
使用する空枠またはモールドにクリアファイルを乗せ、マーカー等でなぞって型を取ります。ミール皿では硬化不良になりやすいので、空枠やシリコンモールドを使用しましょう。
布のコーティングが乾いたら型に合わせてクラフトはさみで切り、丸い布パーツを作ります。デコパージュ液は乾いてもカチカチにはならず、布に近いしなやかな質感のままですので、普通のハサミで容易くカットできます。
デコパージュ液は、乾燥後も表面に若干ペタペタした感触が残ります。コーティングまで済ませた布パーツを保管したい場合はくっつきを防ぐため、クリアファイルで挟むなどすると良いでしょう。
シリコンモールドを使う場合は、そのままレジンを流し込みます。空枠を使う場合はマスキングテープの粘着面を上にして固定し、レジン液が漏れないようにしっかりと押さえつけます。
枠の厚みの1/3程度までレジン液を注ぎます。
オレンジウッドスティックまたは爪楊枝などの先端で全体に薄く均一に伸ばします。
UVLEDライトを照射して十分に硬化させます。
硬化した上に再度レジン液を垂らし、布パーツを乗せます。
布パーツの縁からレジン液が滲み出すくらいしっかりとピンセットで押さえ、裏面の気泡を押し出します。
ピンセットで押さえたままライトを照射し、硬化させます。
布パーツを覆うように薄くレジン液を伸ばします。
お好みでラメやホログラムなどで装飾し、ライトで硬化します。
仕上げにぷっくりとレジン液を盛って、十分に硬化させます。
硬化時の熱が取れたら裏面のマスキングテープを慎重に剥がし、裏面からもライトを当ててしっかり硬化させます。
裏面に文字シールを貼り、ぷっくりとレジン液を盛ったらライトを当てて硬化させます。
表面に凹凸がある場合は、レジンコーティング液を均一に塗って硬化させます。
ボールチェーンを通せば完成です。
布をレジンに封入し、裏面に文字シールを入れて作るお名前チャームのレシピをご紹介しました。手作りのバッグやポーチとお揃いの柄でハギレを活かしたチャームを作れたら…と思い立ったのが制作のきっかけです。
普段は布小物を中心に制作している私ですが、今回使用した「作家のためのレジン」はサラサラとした液性で扱いやすく、レジンの魅力にすっかり引き込まれてしまいました。普段レジンをメインにハンドメイド活動されている方々にも、布を封入アイテムの候補として考えていただけるきっかけになれば嬉しいです。
レジン液の硬化不良はアレルギーを引き起こす恐れがあります。防止するためには、布の下処理を怠らないことが大切です。デコパージュ液や木工用ボンドを薄めたものでコーティングしてから必要な形にカットしましょう。これには布地の色柄の発色を保つ役目もあります。
ミール皿を使うと硬化が不完全になってしまう恐れがありますので、形成には薄型のモールドまたは空枠を選びます。厚みのある布を封入する場合、または薄地であっても裏表貼り合わせる場合なども、硬化不良を起こす可能性が高まります。UVLEDライトの光が中心部まで届いているかどうか、念入りに確認しましょう。
文字シールはテプラの透明シールでも代用できます。イニシャルであれば、大人っぽい仕上がりに。ひらがなのシールを使えば、文字を読めるようになったばかりのお子さまが喜ぶことでしょう。自分の名前の入ったチャームは一層特別感が増すものです。
作品の自由度が高いのがレジンの素晴らしいところ。様々なアレンジでクラフトを楽しまれてはいかがでしょうか。布の封入にもぜひチャレンジを!