目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
折り畳んでコンパクトになる、便利なポーチの作り方をご紹介します。仕切りもポケットもいっぱいなので、収納力バツグン!なのに畳めばすっきりスマート設計。そのままバッグに入れるポーチとしてももちろん、ショルダーベルトを付ければポシェットとしても使えるマルチポーチです。
スマートフォンが程よく収まるサイズのタテ形デザイン。収納力がアップしたスマホポシェットというとイメージしやすいでしょうか。仕切りの数や付ける位置は自由自在なので、セミカスタムなポシェットが作れるのもこのレシピの魅力です。
Dカンの付け方などの詳細を含め、作り方をステップバイステップでご説明いたします。
布
プラスナップ 13mm
卓上プレス
Dカン
ファスナー20cm
接着芯
裁ちばさみ
チャコペン
仮止めクリップ
キリ
手縫い針
手縫い糸
ミシン
ものさし
布を裁断します。本体の生地は27.5×23cm。2枚用意します。本体の生地はマルチポーチの内側にくるので、接着芯は貼りません。より頑丈にするために貼る場合は、縫い代を1cm除いて25.5×21cmのものを用意しましょう。
本体の内ポケットの生地を裁断します。こちらの生地は半分に折って使います。生地の寸法は26×23cm。左右に付けるので2枚用意します。
半分に折り、折り目を中心に向けて左右に置いたときに表側になる生地の裏面にだけ接着芯を貼ります。接着芯の寸法は13×23cmです。
ファスナーに付ける本体外側のファスナー布を用意します。寸法は14.5×23cm。表地2枚、裏地2枚を用意します。表地には同じサイズの接着芯を貼ります。20cmのファスナーも1本用意します。
外ポケットの寸法は、14.5×21cm。表地1枚と裏地1枚を用意します。
プラスナップを3組用意します。
2.5cm幅のDカン1つと10×4.5cmの生地を1枚用意します。
Dカン用のタブを作ります。生地を外表に半分に折ります。一度開いて中心に向けて両端を折ります。
中心で半分に折り、両脇をミシンで縫います。
Dカンを通して端を縫い留めます。
次に外ポケットを作ります。表地と裏地を中表に重ね、ポケット口を縫い代1cmで縫い合わせます。
生地を外表にし、袋口を0.5cmで縫い押さえます。
ファスナー布の片側に外ポケットを縫い付けます。底辺とサイドを揃えて固定し、端から2mm内側をコの字に仮縫いします。
外ポケットにプラスナップを付けます。外ポケットの上端から1.5cmの中央にキリで穴を開け、スナップボタンのヘッドを差し込んでバネをはめ込みプライヤーでプレスします。
プラスナップをファスナー布に押し当ててゲンコを付ける位置に跡を付けます。跡にキリで穴を開けてヘッドを差し込み、ゲンコをはめ込んでプライヤーでプレスします。
ファスナーの処理をしてファスナー布とファスナーを縫い付けます。スライダーがない裏面に向けて四角を折り、手縫いかミシンで縫い留めます。
ファスナーの中心と布の中心が分かるように切り込みを入れます。ファスナーと生地を半分に折り、角を斜めに小さくカットして印となる凹みを作ります。
ファスナーと外ポケットを縫い合わせます。中表に重ね、中心と端を合わせて縫い代0.5cmで縫い合わせます。ファスナーを縫い付ける時は左基線に変えて縫います。
裏地を中表に合わせて先程ファスナーと外ポケットを縫い合わせた縫い目に沿ってミシンをかけます。端は縫い目がありませんが、縫い目の延長線上を縫います。
生地を外表にしてアイロンで押さえます。
表地と裏地の端を合わせて固定し、縫い代0.5cmでファスナー以外の3辺を縫い合わせます。
ファスナーの反対側にも布を縫い付けます。生地の表とファスナーの表が向かい合うように中心の印を合わせて固定し、縫い代0.5cmで縫い合わせます。
裏地を縫い合わせます。裏地同士が中表になるように中心と端を揃えて固定し、先程縫った縫い目に沿ってミシンをかけます。こちらも両端は縫い目がありませんが、縫い目の延長線上を端まで縫いましょう。
生地を外表にしてアイロンで押さえます。ファスナー辺以外の3辺を縫い代0.5cmで縫い合わせます。
本体の布とファスナー布を縫い合わせます。端を揃えて固定し、縫い代0.5cmで4辺を仮縫いします。
ファスナーポケットができました。
作っておいたDカンのタブを仮縫いします。ちょうどプラスナップの上に布端を揃えて固定し、縫い代0.5cmで仮縫いします。
内側のポケットを作ります。こちらの生地は半分に折った表側にだけ接着芯を貼ります。
生地を外表で半分に折りアイロンをかけます。折り目の端から0.5cmを縫い押さえます。
プラスナップを付けます。接着芯を貼った面が上側に来ていることを確認し、四角にプラスナップを付けます。角から2.5cmのところにキリで穴を開けます。
ポーチはサイドに折りたたんでプラスナップで留めるので、それぞれに付ける位置を間違えないように注意しましょう。
本体に内ポケットを仮縫いします。端を揃えて固定し、中央以外の3辺を縫い代0.5cmで縫い合わせます。
仕切りを作りたい場合はここで入れます。希望の位置に線を引き、ミシンで縫います。今回は中央に仕切りを作り、半分のサイズのポケットにしました。カードを入れたい場合は仕切りを2つ引き、ポケットを3つ作るとよいでしょう。仕切りの端は力が加わりやすいので返し縫いをします。
表地を縫い合わせます。中表に重ねて端を揃えて固定し、4辺を縫い代1cmで縫い合わせます。1か所返し口が必要です。Dカンがないサイドか底を5cmほど空けます。プラスナップやタブがあって縫いづらい場合は、左基線や片側押さえに変えて縫うと良いでしょう。
余分な角の縫い代をカットします。
アイロンで縫い代を割ります。
返し口から表に返し、角を目打ちで整えます。アイロンで端を押さえます。
返し口の生地を1cm折り込んで手縫いで縫い閉じます。
アイロンで形を整えれば完成です。
内側は両サイドに収納できます。
外側は中心にファスナーポケットがあり、片側はスマートフォンの収納もできます。
バッグに入れてポーチとしても、お好きなショルダーベルトを付けてポシェットとしても使えます。
いろんな使い方ができるマルチポーチのレシピをご紹介しました。スマホやカード、通帳などを入れるのにちょうどいいので、そのままバッグインバッグとして使うも良し。Dカンを付けたので、ショルダーベルトを接続して肩掛けポシェットにも早変わり。用途の多いポーチです。
布重なり部分が多いため、このレシピには薄めから普通の厚さの生地を使用することをおすすめします。それでも重なるところは縫い代が厚くなってしまうため、縫い代を除いて接着芯を貼るなど工夫をしてすっきりと仕上げます。
プラスナップとファスナーを使うので、金具の設置が苦手な方は躊躇してしまうかもしれませんね。でも大丈夫。ファスナーは縫い付ける前に角を処理することで失敗を防ぎ、綺麗な仕上がりが望めます。
プラスナップも位置の印つけさえ確実に行えば、あとはプライヤーでスイスイです。今回のポーチはサイドに折りたたむデザインなので、プラスナップをつける時はペアになるボタンを間違えないように気を付けるのも大切です。
今回仕切りは1箇所にしか作りませんでしたが、ここはいくらでも自由が効きます。カード類など、用途に合わせてお好きな間隔で線を引いて仕切りにしましょう。端は力が加わりやすいので、返し縫いをして補強すると良いでしょう。
折り畳み式なので、広げるとポーチサイズより大きいものも入れることができます。入れるものを実際に手元に置いてシミュレーションしてみるのも楽しいですね!お好きな色柄の布地でぜひ試していただきたいソーイングレシピです。