目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
サコッシュ(sacoche)とは、英語でいうところのバッグ(bag)を意味するフランス語。ファッション界では、マチの幅が狭めの薄くて小さなショルダーバッグ、特に斜めに肩がけにするクロスボディタイプのものを指すことが多いようです。
サコッシュは小さくて邪魔にならないので、クレジットカードや身分証明書などの最小限のアイテムだけを持ち出したいスポーツイベントやアウトドアシーンにぴったり。大きな荷物とは別にお財布やパスポートなどの貴重品を肌身離さず持ち歩けるので、旅行の際にも大変便利です。
荷物の少ない男性にも好まれるためかユニセックスでスタイリッシュなデザインが豊富な印象ですが、女性にも人気があります。両手が空くサコッシュは、「ちょっとそこまで」というカジュアルなお出かけやお買い物の際に大活躍。手をつないでいないと心配な小さなお子さまとのお散歩にも安心です。
今回ご紹介するサコッシュは、スマホや小さい折りたたみ式のお財布、エコバッグなど、必要最低限の荷物がぴったり入る設計です。留め金具やカン類などを使わず、布のパーツのみで完成させられる手軽なレシピです。
コンパクトなサイズで、手軽で、そしてシンプルなのが魅力のサコッシュ。メインの荷物とは別に貴重品を携帯しておきたい時や、少ない荷物でお出かけしたい時にとても便利な小さいサコッシュの作り方をご紹介します。
・布地(コットン、リネンなど)
本体 横18cm 縦48cm(表地1枚・裏地1枚)
ポケット 横18cm 縦20cm(表地1枚・裏地1枚)
ショルダーひも 横6cm 縦110〜120cm(1枚)
・タグ
・裁ちばさみ
・定規
・仮留めクリップ
・チャコペン
・ミシン
・アイロン
バッグの完成サイズは横16cm、縦23cmです。
本体の生地を裁断します。表地1枚、裏地1枚をそれぞれ横18cm、縦48cmにカットします。
外側のポケットの生地を、横18cm、縦20cmにカットします。
ショルダーひも用の生地を横6cm、縦110〜120cmにカットします。今回は2本の短い生地を縫い合わせて1本の長いひもにしています。身長が低めの方は、ひもを短くされると良いと思います。使う方の身体の大きさに合わせて調節しましょう。
ショルダーひもを作ります。2枚の生地に分けてカットした場合、2枚を繋げます。。
生地を斜めにカットします。端から6cmのところに印を付けます。
斜めに線を引きます。
同じ向きで2枚の布を重ね、カットします。
生地を中表に合わせて重ね、クリップで固定します。
ミシンで縫い合わせます。
縫い合わせると、このようになります。
端の生地が出ているところをカットします。
これで1本の帯状の布地になります。
縫い代を割ってアイロンをかけます。
生地の表を下にして、半分に折ってアイロンをかけます。
生地を開き、中心に向けて両端を折ってアイロンをかけます。
さらに半分に折ってアイロンをかけます。
ミシンで両端を縫います。
ひもの両端を縫い終えたところです。
前側のポケットにタグを付けます。
今回は上端から3cmのところに付けます。
上から3cmのところにペンで印をつけます。
マスキングテープなどでタグを固定します。
タグの周りをミシンで縫います。
タグが付きました。
外ポケットを作ります。
表地と裏地を中表にして重ね合わせます。
上端と下端を縫い代1cmで縫い合わせます。
縫い合わせたところです。
アイロンで縫い代を割ります。
生地を外表にしてアイロンで端を押さえます。
ポケットの入り口に押さえのミシンをかけます。上端から0.5cmのところを縫います。
押さえのミシンをかけたところです。
本体に外ポケットを付けます。
本体生地を半分に折ります。
半分に折った中心が分かるよう、アイロンで押さえて折り線を付けます。
本体生地の中心の線に合わせてポケットを固定します。中心の線から0.5cm上にポケットの底が来るように固定します。
クリップなどで固定します。
本体生地にポケットを縫い合わせます。ポケットの下部分はできるだけ際を縫いましょう。
両端は、縫い代0.5cmで仮縫いします。
外ポケットが付きました。
本体生地を縫い合わせます。
表地と裏地がそれぞれ中表になるように半分に折り、両脇をクリップで固定します。
裏地には返し口が必要です。左右どちらかの脇に返し口を作りましょう。
縫い代1cmで両脇を縫います。
縫い代1cmで両脇を縫ったところです。
裏地は片側に返し口を開けています。
底の余分な縫い代を斜めにカットします。
アイロンで縫い代を割ります。
表地を一度外表に裏返します。
ショルダーひもを仮縫いします。
表地の脇の縫い代を割った状態でショルダーひもを合わせます。ひもを1cmほど本体から出した状態でクリップで固定します。ねじれないように反対側も同様に固定します。
縫い代0.5cmで仮縫いします。
ショルダーひもを仮縫いしたところです。
表地と裏地を縫い合わせます。
ショルダーひもは長いので、ポケットの中に入れます。
裏地の中に表地を入れます。
縫い代を割って両脇を合わせます。
上端を揃えてクリップで固定します。
上端から縫い代1cmで縫い合わせます。
縫い代1cmで縫い合わせたところです。
裏地の返し口から表と裏を返します。
目打ちを使って角をきれいに整えます。
返し口の端を揃え、ミシンまたはまつり縫いで閉じます。
表地の中に裏地を入れます。
角をぴったりと合わせます。
袋口を縫います。
まず、袋口をアイロンで整えます。
上端から0.5cmのところに押さえのミシンをかけます。
完成です!
ショルダーひもを110cmで作り、身長162cmの女性が肩がけにした場合の使用イメージです。お使いになる方の身長に合わせてショルダーひもの長さを調整しましょう。
留め金具やカンの類を一切使わず、布だけで完成させられる簡単なサコッシュの作り方をご紹介いたしました。スマホや小さなお財布などが入る大きさで、ポケット代わりにぴったり。ポケットのないお洋服でお出かけした日もこれに入れればさっと必要なものを取り出すことができます。
今回は手軽に作れるよう、布だけを使ったレシピにしています。留め具などは使用していませんが、お好みで袋の入り口にプラスナップなどをつけても良いと思います。
ひもは長めの110cm。用意した生地に十分な長さがない場合や裁断の関係で1枚布にできない場合は、同じ幅で2本カットしてはぎ合わせます。斜めに印をつけて中表に重ね合わせ、飛び出した余分な箇所をカットして開けばきれいに繋がった1本布に。バイアステープなど、細くカットした布を長〜く繋げたい時に覚えておくと有効な方法を用いています。
完成したサコッシュはショルダーひものアジャストができないタイプなので、作る際にお使いになる方の身長を考慮して長さをお決めになると良いでしょう。162cmの女性が斜めに肩がけにした時の使用イメージを参考にしていただければと思います。
ポケット代わりにさっとかけてお出かけできるサコッシュ。お気に入りの布地でぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
こちらで動画もご覧いただけます。