目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
おしゃれアイテムの代表、イヤーカフ。レジンで作れば透明感が活かせてとても素敵です。今回はモールドを使わずに作る、ドライフラワーを閉じ込めたメインパーツと小粒の丸パーツを繋げたイヤーカフのレシピをご紹介いたします。
成功の秘訣はズバリ、レジン液の使い分け!ねっちりとした高粘度のぷっくりタイプ、そしてサラサラで気泡の入りにくい通常タイプと、2種類の作家のためのレジンの特性を活かした使い分けが決め手です。
モールド不要、さらに形成にはマスキングテープやペンなどいつも家にあるお馴染みの道具を使うので、特別なレジン用品がなくても挑戦できます。
タイプの違うレジン液の説明と併せ、レジンのイヤーカフの詳しい作り方をご説明いたします。
作家のためのレジン 通常タイプ
作家のためのレジン ぷっくりタイプ
スターフラワー ホワイト
クリスパム コバルトブルー
UV/LEDライト
着色剤
ブリオン ゴールド 1.5mm シルバー 0.8mm
調色パレット
ストーンキャッチャー
マスキングテープ 粘着力が強いもの
シリコンマット
調色ステック
エンボスヒーター
ハサミ
ピンセット
レジンに封入するお花の下準備をします。クリスパムはふさふさとしているのでピンセットでちぎり、小さく分けます。
スターフラワーは茎をカットします。
調色パレットに低粘度タイプのレジン液を入れます。
お花をレジン液に入れてピンセットで混ぜながらまんべんなく浸し、気泡を抜きます。作家のためのレジンは低粘度のサラサラタイプなので、気泡がぽこぽこと抜けます。
着色レジンを作ります。別の調色パレットに高粘度の作家のためのレジンぷっくりタイプを入れます。
宝石の雫クリアカラー兆しのセットに含まれる、浅縹色というブルーの着色剤を使います。
様子を見ながら少しずつ着色剤を足し、調色スティックでしっかりと混ぜ込んで濃さを調節します。
好みの色に着色したら、エンボスヒーターで温めて気泡を抜きます(詳しくはこちら)。
レジン液を冷まします。埃が入らないよう、また、紫外線で硬化が始まらないよう、アルミホイルで覆います。
2種類の方法を用いて作り、出来上がり作品を比較してみましょう。
~パターン1~
レジン液にすっかり浸したドライフラワーをシリコンマットに楕円型になるように乗せます。最終的に下面が表になるので、お花は裏向きに置きます。
ゴールドのブリオンを散らします。調色スティックでブリオンを沈めながら全体の形を整え、2分硬化します。
横から見るとお花とブリオンが露出して凸凹しているのが分かります。これをレジン液でこんもり均して仕上げます。
高粘度の作家のためのレジンぷっくりタイプを使用します。一度に乗せる量が多過ぎるとレジン液が流れて広がってしまいますので、3回に分けてコーティングします。レジン液を乗せたら素早く3分硬化、を3回繰り返して凸凹をなくします。
~パターン2~
高粘度タイプのレジン液を直接マットに出します。レジン液が少ないとドライフラワーがはみ出してしまいますので、3つ程度乗せられるサイズになるように意識しましょう。
気泡ができた場合は調色スティックの先で突いて取り除きます。高粘度のぷっくりタイプの作家のためのレジンはサラサラの通常タイプよりも硬化に時間がかかります。少し長めに3分ライトを当てましょう。
2種類の方法でそれぞれ途中まで出来ました。ひとつめはドライフラワー入り、もうひとつはクリアレジンのパーツの状態です。マスキングテープの粘着面を上にしてシリコンマットに貼り付け、平らな面を上に向けて作ったパーツを固定します。
最初に作ったドライフラワー入りのパーツに高粘度のレジン液を表面がぷっくりする程度乗せます。
調色スティックで気泡を取り除きながら形を整えます。
シルバーのブリオンを散らし、少し沈めて3分硬化します。
2つめの方法で作った透明のパーツにレジン液を浸したドライフラワーを表を上にして乗せます。
ゴールドとシルバーのブリオンを散らして2分硬化します。
表面の凹凸がなくなるまで高粘度タイプのレジン液を重ね塗りします。
レジン液を一度に多く乗せると垂れてしまうので、3回に分けてコーティングします。透明のレジン液を重ね、調色スティックの先で気泡を取り除きながら形を整えて3分硬化します。
お花を閉じ込めたメインのパーツができました。比較すると、レジン液を浸したドライフラワーを本体として作った方は大きめサイズに、先に透明レジンのみで土台を作った方は小ぶりに仕上がっています。また、2つめの方法を用いた方が気泡を防げやすそうです。
小粒の丸パーツを作ります。イヤーカフひとつに対し、3つの丸パーツが必要です。サイズの調整がしやすくなるよう、いろんな大きさで少し多めに作ると良いでしょう。サイズの目安は直径5〜7mmです。高粘度のぷっくりタイプのレジン液をマットに少量出し、素早く30秒仮硬化します。
同様に着色レジンで丸パーツを作ります。こちらもイヤーカフひとつにつき3個作ります。
再度3分硬化します。
すべてのパーツを裏返してマスキングテープに固定します。
クリアの丸パーツに高粘度レジン液を表面がぷっくりするように乗せ、3分硬化します。
着色レジンで作った丸パーツも同様にぷっくりさせて3分硬化します。
直径1cm前後のペンなど、棒状のものを使ってイヤーカフを形成します。粘着面を外側にしてマスキングテープをペンに巻きます。
マスキングテープにレジンパーツを環状に貼り付けます。お花のパーツの片側に丸パーツを2個、反対側に4個配置します。お花パーツの脇の丸パーツは、下に潜り込ませるように置きます。3〜4mmの開口部を残して配置しましょう。
開口部が広くなる分には後から容易に直せますが、狭くなった場合は調整が難しいので次のステップに進む前にしっかりとサイズを確認しましょう。
低粘度レジン液をパーツのつなぎ目に塗り、1か所ずつ硬化します。レジン液の量が多いと垂れるので注意しましょう。
最後のパーツを硬化させたら、さらに全体を2分硬化します。
イヤーカフをペンからそっと抜き取り、小粒の丸パーツの表面を薄くコーティングします。ここでは表のみに塗りますが、強度をアップさせたい、または見栄えを良くしたい場合は、裏側もコーティングすると良いでしょう。コーティングの厚さに内径が影響されるので、リングとして使用する場合は考慮が必要です。
開口部が広過ぎる場合の対処方法です。低粘度レジンを開口部の先に少し塗り足し、素早く30秒硬化します。ちょうど良いサイズになるまで繰り返します。
付け足した部分が凸凹している場合は、最後にもう一度レジンでコーティングして形を整えます。
完成です。
着色剤やお花の色を変えてアレンジしてみましょう。
モールドを使わずにフリーハンドで作ったお花のパーツで仕上げるイヤーカフのレシピをご紹介いたしました。脇役にはクリアとブルーの2色の小粒丸型パーツを繋げ、見る角度によって表情の違うアクセサリーとなりました。
ここでご紹介したイヤーカフをうまく作るためのポイントは、作家のためのレジンの使い分けです。低粘度の通常タイプと高粘度のぷっくりタイプを工程ごとに持ち替え、それぞれの特徴を生かして使い分けることがより綺麗にしあげるための成功の秘訣です。
サラサラのテクスチャーで気泡が入りにくく、また入っても抜きやすい通常タイプの作家のためのレジンは、ドライフラワーを浸すのにピッタリ。薄く均一に塗ることができるので、仕上げのコーティング剤としても通常タイプの方が向いています。
ねっちりとしたテクスチャーで広がりにくく、高さを保ったまま硬化が可能な高粘度のぷっくりタイプの作家のためのレジンは、プレーンな土台や丸パーツ作りに使用。こんもりと盛ることができるので、レジンパーツらしい丸いフォルムに近づけることができます。
粘度やテクスチャーだけでなく硬化時間等にも違いがありますので、レジン液の使い分けには注意が必要です。それぞれの性質を理解してメリットを最大限にフィーチャーした使い方をすれば、ますますレジンアクセサリー作りが楽しくなること間違いなしです。
イヤーカフは出来上がりサイズのフィット感が重要です。開口部がピッタリと合っているかどうかで着け心地が変わります。狭いと痛くて長時間着けられないかもしれませんし、逆に広いとストンと落ちてしまう恐れがあります。開口部の目安は、3〜4mm。後で狭める分には調整が比較的容易なので、少し余裕を持たせて広めに作られると良いでしょう。
モールドを使わずに作るイヤーカフのレシピをご紹介しました。お好みの着色剤やお花を使ってぜひ作ってみてはいかがでしょうか。