目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
みなさんは手作りのお守りをプレゼントしたことはありますでしょうか?私は遠方へ引っ越す友人へ、安産と健康への願いを込めてお守りを贈ったことがあります。4人目の出産ではありましたが、お守りのおかげで安産だったよ!と嬉しい報告をいただくことができました。
手作りのお守りは、特に気持ちがこもっていて嬉しいギフトですよね。合格祈願、必勝祈願、病気平癒、健康祈願などなど、大切な人へ気持ちを届けたい機会はたくさんあります。
今回は、願いを叶える助けをしてくれるという縁起の良い「だるま」をモチーフにしてみました。贈り物としてはもちろん、ご自身の願望成就にもだるまのお守りがお役に立てるかもしれません。丸い胴体に丸い顔を付ける簡単な工程で、愛らしいだるまが完成します。
材料には、薄手のウォッシャブルフェルトを選びました。100円ショップでも様々な色のものが手に入りますので、初めてさんでもチャレンジしやすいと思います。刺繍や手縫いの基本的な用語や手法も詳しくご説明しますので、まさに初心者さん向けレシピです。
・お好みの色のフェルト(胴体用)20cm×10cm程度
・白色のフェルト(顔用)4cm×4cm程度
・細いリボン、または紐 20cm程度
・手芸用綿
・刺しゅう糸、または手縫い用糸
・ミシン(手縫いでも可)
・裁ちばさみ
・印付け用チャコペン(鉛筆などで代用可)
・布用ボンド、または仮留め用のり
・刺しゅう針(刺しゅう糸を使う場合)
・手縫い針
・紙、鉛筆、はさみ、カッターナイフ(製図・型紙づくり用)
だるまの型紙を作ります。紙に大きさの違う円を少し重ねて描きます。円の大きさはお好みで決めます。
二つの円の段差を繋げたら、底面を平らにします。これでだるまの輪郭ができました。
バランスを見ながら顔も描きます。
全体をフリーハンドで描いても良いでしょう。
だるまの周囲に5mmの余白を付けます(この余白を縫い代と言います)。
5mm単位の方眼定規があるとやりやすいです。曲線の部分は点を繋げるように引くとうまく描けます。
外側の線に合わせてだるまを切り取ります。これで型紙の完成です。
顔部分は一部を残して切り込みを入れ、めくれるようにします。
胴体用のカラーフェルトに型紙を重ねて置き、印を付けます。
フェルトを2枚重ねて印のとおりに裁ちばさみで切ります。厚みがあって切りにくい場合は、1枚ずつ印を付けて切ります。
同じ形の胴体が2枚できました。
型紙の顔部分をめくって白いフェルトに印を付け、1枚切り取ります。
次に、顔パーツに刺繍をします。型紙の顔を描き写します。今回は色が消えるチャコペンを使い、表から描きました。鉛筆などで代用するときは、裏側に印を付けます。
刺繍糸、もしくは手縫い糸を針に通します。今回は刺繍糸を2本取りで使用しました。お好みで糸の太さや色を変えてもよいでしょう。
目はフレンチノットで刺します。フレンチノットは小さな点を描くように刺すことができる方法です。以下の工程3で、糸が緩まないように引っ張りながら針を刺すのがポイントです。
糸が緩まないように引っ張りながら針を刺し戻します。
目以外の顔パーツはバックステッチで刺します。バックステッチはひと目ずつ戻りながら縫うので、1本の線を描くように刺しゅうすることができる方法です。
顔パーツができました。
布用ボンドまたは仮止め用のりで、顔パーツを固定します。
顔パーツを胴体に手縫い(かがり縫い)で縫い付けます。
かがり縫いは布端に対して直角に縫い目が出る縫い方です。糸の色は縫いつけるパーツ(今回は顔)の色に合わせて選びます。
縫い終わりはほつれないように、裏側で玉止め(糸を結んで切ること)をします。顔パーツが胴体にしっかりつきました。
リボンを2つ折りにして、端を上にして顔に重ねるように置きます。ずれないように、胴体パーツの布端から2mmのところに縫い付けておきます。
顔パーツとリボンが内側に入るように胴体2枚を重ねて、周囲から5mmのところをミシンで縫います。手縫いでも良いでしょう。
底面の5cm程度は縫わずに空けておきます。これを返し口と呼びます。
ミシン縫いの場合は押さえの幅を利用すると、印を付けなくても均等な余白(縫い代)で縫うことができます。
縫い始め、縫い終わり、そしてリボンを挟んだところは、同じ場所を往復して縫い重ねて、ほつれにくいように補強しておきます。これを返し縫いと言います。
返し口から裏表をひっくり返して、内側に綿を詰めます。綿の量はお好みで。縫い綴じるのが難しくなりますので、詰め過ぎには注意しましょう。
返し口を手縫いで縫い綴じます。カタカナの「コ」の文字を描くように2枚の布を交互に縫います。コの字綴じまたははしご縫いと呼びます。少し縫いにくいかもしれませんが、フェルトの端を内側に入れ込むようにして縫うと良いでしょう。
糸を引き締めて玉止めをします。玉止めの結び目は、内側に引き込むようして隠します。これでだるまのお守りマスコットのできあがりです。
手のひらサイズのだるまのお守りマスコットの作り方をご紹介いたしました。刺繍と手縫いの基本的な手法やステッチの名称とともに詳しくご説明しましたので、ソーイング初めてさんでもきっと無理なく完成させられるレシピとなっています。
主材料はフェルト。布端がほつれないので扱いやすく、また、手芸店や100円ショップなどでも気軽に購入できるので、これもまた初心者さんにはうれしい素材です。色バリエーションも豊富なので、必ずお好みの色が見つかるところもこのレシピに向いています。
フェルトはほつれないので切り口をそのままに表側にして使っても支障はありませんが、ここでは布端を内側に入れ込む作り方にしています。こうすると布端の強度が増し、さらに丸みを帯びたシルエットを作りやすくなります。
フェルトではなく、コットンやリネンなどの普通の布地でも代用できます。薄手の布を使う場合は、接着芯を貼ると良いでしょう(接着芯の選び方と貼り方のコツはこちら)。ハリが出るのでミシンでも手縫いでも縫いやすなります。
レシピはそのままに、だるまの表情を変えたりお腹や背中部分に刺しゅうを追加することでアレンジを楽しむことも可能です。私は友人の子どもたちの名前を刺しゅうしてプレゼントしたところ、とても喜んでもらえました。
中に詰める綿に鈴を挟んだり手紙を入れたりと、楽しみ方は自由自在。オリジナルの素敵なお守りだるま作りを楽しみましょう!