目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
「こんな形のこんなサイズのモールドがあったらいいな」と思ったことはありませんか?レジンを楽しむ上で、自分好みのモールドが作れたら最高ですよね!そこで今回、初めて手作り。PADICOのクリアシリコーン型取り材を使ったモールドの作り方をご紹介いたします。
エポキシ樹脂(2液性レジン)用や粘土型向けのモールドメーカーが多い中、UVレジンの型として使用可能というところが大きな特徴です。
初めてのモールド作りのため途中で問題も生じましたが、そのリカバリー方法も含めて使い方をご説明いたします。
・クリアシリコーン型取り材
・シリコーン用型取りボックス
・はかり(精密に計算できるもの)
・紙コップ
・ビニール手袋
・原型
※素材によって、型取り材と原型が付いてしまったり、硬化不良になります。取扱説明書の表にてお確かめください。
〈リカバリーに使用したもの〉
・デザインナイフ
・キッチンペーパー
今回使用した原型は、樹脂粘土をレジンコーティングしたものです。樹脂粘土を乾燥させた際に収縮して凹みができたため、レジンで形を整えました。
シリコーン用型取りボックスを組み立てます。3サイズの箱が作れます。ここでは9×9×3cmの大サイズで組み立てました。代用できますが、シリコーン製の容器は使用しないようにしましょう。
原型のほこりやゴミをとり、水気を取り除きます。箱の底に原型を並べます。箱の壁と原型同士の間を5mm程度空けました。
ビニール手袋を装着し、はかりの上に紙コップを置きます。主材Aと硬化材Bを1:1の割合で入れます。45gずつ、合計90g入れました。
付属のスパチュラでよく練り混ぜます。気泡が入りますが、原型の部分に影響はないようです。
原型を入れたボックスにゆっくりと流し込みます。原型が完全に覆いかぶさるまで入れましょう。
ここで問題が発生しました。原型が小さくて軽かったため、流れて配置がずれてしまったのです。問題を防ぐには、ある程度の大きさと重みのある原型が向いているようです。
ずれてしまった場合は、スパチュラまたは竹串等を使って配置を整え直します。
約24時間自然硬化させます。約30分で硬化が始まります。
24時間経過したら、ボックスから取り出します。
原型が途中で動いた際に底の隙間に流れ込んだ型取り材が未硬化になっていました。このまま、更に24時間自然硬化させます。
結局3日間おきましたが、未硬化部分は硬化しませんでした。乾燥したキッチンペーパーで綺麗に拭き取ります。未硬化部分がある場合は、ビニール手袋を装着して扱いましょう。
塞がってしまった取り出し口を、デザインナイフやカッターでカットします。
ベタつきも残らず、綺麗にカットできました。
原型を取り出します。
途中失敗もありましたが、綺麗にモールドが完成しました。
試しに作製したモールドでパーツを作りました。原型をレジンコーティングしていた効果で、型から取り出した状態でも表面はツルツルです。原型の質感を再現できるほど高精度な型取りができるようです。
作品例です。
パジコのクリアシリコーン型取り材を使ったモールドの作り方をご紹介いたしました。多少の問題は生じましたが、思った以上にきれいなモールドを完成させることができました。
途中の失敗の原因は、初めてのモールド作製にもかかわらず小さい原型を複数使用したことでした。防ぐには、ある程度の大きさと重みのある原型を1〜2個程度使うレシピから始めるのが良さそうです。
硬化後の型は強度が高く、収縮もありませんでした。使用感も大変良く、自分好みのパーツを作ることができました!
ここでは自然硬化させましたが、オーブンレンジを使用する硬化方法もあるようです。時間を短縮することができるようですので、お急ぎの場合はお試しになると良いでしょう。
自作モールドがあれば作品の幅もグンと広がりますよ!