目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
今よりも布が貴重だった時代、衣類や布小物が長く愛用できるよう修繕したり補強するために生まれたと言われる刺し子。古くから伝わる日本の伝統手芸のひとつです。厳しい寒さを迎える東北地方では、保温のために布を重ねて刺し子をしていたようです。今、そんな刺し子を使ったふきん作りが人気です。
刺し子にはさまざまな模様があります。手芸メーカーや100円ショップなどでも刺し子に関するグッズがたくさん販売されていますので、初めての方にも挑戦しやすいかと思います。
スムーズに刺し子を楽しむには、正しい下準備が欠かせません。ここでは印刷済みの刺し子ふきんを使った簡単な仕立て方をご紹介いたします。
・お好きなデザインのプリント入り刺し子ふきん
・手縫い糸
・手縫い針
・定規
・チャコペン
・裁ちバサミ
パッケージの中に入っているふきんを開くと、布の半分側に模様が印刷されています。
もう半分側は真っ白の状態です。
布がカットされている部分はほつれてきますが…
「耳」の部分はほつれません。ですので「耳」はこのままの状態で使います。
たたんで「わ」になった方とは逆側の一辺を縫います。写真では左側、布が切りっぱなしになっている方です。これから縫う部分と「わ」として折る部分に線を引きます。
「耳」の部分(ここでは布の上下に当たる部分)はそのままにするので、印刷線から布端まで約2cmの余白が残ります。
ここでは左側の縫う辺と右側の「わ」の部分に印刷線から1.5cmの余白を残そうと思います。
印刷されている面が内側にくるように、中表にしてたたみます。印刷面の裏側に線を引きます。少し見づらくなりますが、透ける印刷線を頼りにしながら引きましょう。
縫う部分と「わ」として折る部分の印刷線の端からそれぞれ1.5cmのところに定規を当て、チャコペンで線を引きます。
左右に線を引きました。
「わ」のある側に引いた線のところで折ります。
しっかり折り目を付けます。
しっかりとした折り目をつけるには、爪で強く押すか(爪アイロンや手アイロンと呼ばれることもあります)ヘラを使用します。この時、布が伸びないように気を付けましょう。
折った「わ」の部分の逆側を縫います。
縫う時に布がずれないように、まち針でとめます。
印刷線から1.5cmのところに引いた線に沿って縫います。
糸端を玉結びし、布端ではなく少し内側から始めます。ここでは説明上分かりやすいようわざと黒糸を使用していますが、実際には目立たない色をお選びになると良いでしょう。
少し内側に針を入れ、布端に向かって(進行方向とは逆に)返し縫いをします。
返し縫いで布端まできたら、手前に出ている糸を向こう側(後ろ側)から針で刺してまた手前に出し、布端の部分に糸で輪っかを作ります。こうすることで布端の2枚がずれにくくなります。
そのまま進行方向へなみ縫いします。
右端から左端までなみ縫いしたら、縫い始めと同様に返し縫いします。
布端に輪っかができるようにします。
玉止めして糸を切ります。これで縫う工程は終わりです。
縫い代の部分が余っているので、だいたい1cmくらい残してカットします。
切った縫い代を割り、縫い目に沿って折ります。
「わ」を折った時と同じように、爪アイロンまたはヘラでしっかり折り目を付けます。
手前側の縫い代を倒してしっかりと跡をつけたら、反対側の縫い代も同じように折ります。こうすることで、表にひっくり返した時に折り目がきれいに出ます。仕上がりに響きますので、しっかりと折り目を付けましょう。
筒状になっているので、中に手を入れてグルンと表にひっくり返します。
内側を向いていた印刷面が、ひっくり返すことで表に出ます。
布地を整えます。この時、耳が揃うようにきれいに整えましょう。
「わ」の方もしっかり折り目をつけます。これでふきんの仕立ての完成です。
さらにずれにくく刺し子がしやすくなるように、しつけをかけることをおすすめします。ピンクのしつけ糸でかけています。これで刺し子の下準備は万全!次は実際の刺し子の仕方です。
刺し子ふきんの仕立て方をご紹介いたしました。他にも何通りかありますが、ここではその中でもより簡単にできる方法をご説明しています。
自分で図案を写すこともできますが、今はさまざまなメーカーから印刷済みの刺し子ふきんが数多く販売されています。古くから伝わる伝統柄から各メーカーオリジナルイラストのふきんまで、幅広く揃っています。初心者さんは便利な印刷入りタイプから始めてみると良いでしょう。
刺し子糸もまたカラーが豊富で、色を選ぶのもとっても楽しいです。お好きな柄の印刷済みふきんとお好きな色の糸で、ぜひ刺し子ふきん作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ふきんの仕立て方は、動画でもご覧いただけます。