目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
春の温もりを察知し、梅や桜が花をつける頃に姿を現すメジロ。たくさんの人が集まる様子を「目白押し」と言いますが、語源は仲間意識の強いメジロの生態なのだそうです。今回は春の訪れを告げるメジロを、ぽってりフォルムのレジンで作ってみました。可愛い姿はもちろんのこと、メジロの美しい色合いを表現して癒しの一点を作ります。
ぽってりフォルムの作り方でおなじみの球体と半球のモールドを使ってボディとヘッドを形成し、フリーハンドのくちばしを付けて目と足を描いたら可愛いメジロの完成です。マットでコーティングしたふわふわとした柔らかな印象も素敵です。慣れてしまえば誰でも気軽に挑戦できるレシピです。
ぽってりフォルムの作り方はもちろん、くちばしパーツを作る際のコツやメジロの特徴的な色合いを表現するためのポイントを含め、詳しい作り方をご説明いたします。
作家のためのレジン(低粘度)
作家のためのレジン(着色剤)
球体モールド
半球モールド
調色パレット
調色スティック
UV-LEDライト
平やっとこ
エンボスヒーター
レジンクリーナー
ピンセット
ジェルネイル
ジェルネイル(マットコート)
ヒートン
デザインナイフ
定規
消しゴム
調色パレットまたは適当な容器を3つ用意し、マスキングテープで埃を取り除きます。
透明のレジン液を流し入れます。 1つの調色パレットにはほんの少し、残りの2つには少し多めに入れます。
それぞれのレジン液を黄色、緑、白に着色します。
ほんの少しのレジン液には黄色の着色剤を1滴、残り2つの少し多めのレジン液には緑と白の着色剤を1滴ずつ入れます。
調色スティックでムラが無くなるまでしっかりと混ぜます。
緑と白と同量の黒の着色レジンを作ります。
エンボスヒーターで温めて気泡を抜きます(詳しくはこちら)。気泡を抜いたら冷まします。
消しゴムの端から4~5mmくらいの位置に印をつけ、定規を当ててカットします。
カットした消しゴムを球体モールドの下に置き、球体の底を押し上げて平らにします。この消しゴムの高さでぽってりとしたメジロの可愛らしいボディを作るには、これと同じパジコの球体モールドを使用する必要があります。他の球体モールドで代用する場合はカットする消しゴムの高さを調節しましょう。
ボディのパーツを作ります。モールドを押さえた状態で、底がギリギリ隠れる程度の白の着色レジンを入れます。
押さえた状態で120秒硬化します。
モールドを手前に傾け、その状態で白の着色レジンを球体の半分くらいまで入れます。
手前に傾けた状態で120秒硬化します。
緑の着色レジンをモールドいっぱいまで流し入れます。
表と裏をそれぞれ120秒硬化します。
硬化熱が冷めたことを確認したら、球体を取り出します。レジンクリーナーを使うとシリコンモールドを傷付けずにうまく取り出すことができます。筆先にレジンクリーナーを染み込ませ、レジンパーツとモールドの隙間に差し込みます。
モールドの底から揉んでクリーナーを全体に行き渡らせ、取り出します。
頭のパーツを作ります。半球モールドのふちのあたりに黄色の着色レジンを少しだけ塗ります。
60秒硬化します。
緑の着色レジンをモールドいっぱいに入れます。
120秒硬化します。
ボディパーツのバリをデザインナイフで優しく削ります。使い慣れていない方は、怪我防止のためにヤスリを使用しましょう。
ボディパーツの凹み部分に緑の着色レジンを少量乗せます。
ボディパーツの上に、顔パーツの黄色い部分が正面に来るように乗せます。
横から見て顔パーツが真ん中に乗っていることを確認し、120秒硬化します。
顔パーツとボディパーツの接着部分にできた正面の境目に黄色のレジン液を少し塗り、60秒硬化します。
残りの境目を緑の着色レジンで埋めます。 調色スティックで丁寧に塗り込んで輪郭をなめらかにし、120秒硬化します。
ピンバイスを使ってヒートン用の穴を開けます。
ヒートンを付けます。ヒートンの先に緑の着色レジンを少量付けて穴に挿し、硬化します。
平やっとこでヒートンを掴み、持ち手を輪ゴムで固定します。
ジェルネイルのマットコートを全体に塗ります。今回はマットコーティングにしますが、お好みでクリアに仕上げてもよいでしょう。
くるくる回して塗り漏れがないかを確認します。
回しながら120秒硬化します。
くちばしを作ります。シリコンマットまたはモールドのふちに、黒の着色レジンでスッと線を引いて60秒硬化します。
レジンを平やっとこで掴み、持ち手を輪ゴムで固定します。
黒の着色レジンに浸します。
余分なレジン液をしっかりと落として30秒硬化します。
この工程を3回ほど繰り返します。レジンが先端に溜まらないよう、手元の方に傾けながら硬化しましょう。
先端2~3mmくらいをニッパーで切り落とします。これがくちばしパーツになります。
できたくちばしパーツを本体に接着します。調色スティックにマットコートを少し付け、黄色い部分の少し上に塗ります。
くちばしを乗せて硬化します。
顔と足を描きます。白と黒のジェルネイルを使います。
モールドのふちやシリコンシートなどに白と黒の着色レジンを少量出します。
目を描きます。くちばしの横に小さな点を描き、少しずつ広げて小さな円状にして120秒硬化します。
白の円の真ん中に黒の点を描き、くちばしに向けて横にスッと伸ばして硬化します。
足を描きます。目の真下あたりに線をスッと引いて硬化します。
線の横に1本ずつ足を描き足して3本足にして硬化します。
完成です。
球体と半球モールドを使って作るお馴染みのぽってりフォルムで、今回は春の訪れを告げるメジロをレジンで表現してみました。球体と半球モールドは、レジンアクセサリー作りを楽しまれる方ならおそらくどなたもお持ちであろう定番アイテム。ぽってりとした姿はもちろんのこと、メジロの美しい色合いがとてもリアルで可愛い作品です。
球体モールドで安定感のあるボディが作れるのは、シリコンが簡単に変形させられる柔らか素材であるおかげです。丸い底も下から押し上げることで、平らにすることができる性質を利用しています。ちょうどよい厚さにカットした消しゴムを下に置くことで、平らな底が実現します。
このテクニックをうまく作品に取り入れるには、モールドのサイズと消しゴムの厚さが合致している必要があります。レシピ通りに作りたい場合は、ここで使用したものと同じパジコの球体モールドを用意しましょう。他社のモールドを使う場合は、カットする消しゴムの厚さを調節する必要があります。
注ぎ口が小さい球体のようなモールドを使って作ったレジンパーツは、硬化後外しにくいことがあります。無理に取り出そうとするとモールドを傷つけてしまいますので、そのような場合はレジンクリーナーを使用します。筆にクリーナーを染み込ませてレジンパーツとモールドの間に塗り、全体に行き渡らせてから取り出しましょう。
くちばしパーツは、モールドのふちなどに黒の着色レジンでスッと線を引いて作ります。これを平やっとこで掴み、黒の着色レジンに浸して余分な液はしっかりと落としてから硬化します。この工程を3回ほど繰り返せば、円錐型のモールド等を使わずフリーハンドでくちばしパーツが出来上がります。レジンが先端に溜まらないよう、手元側に倒して硬化するのが成功のポイントです。
今回はマットコーティングで仕上げましたので、多少の気泡があっても最終的な仕上がりには響きません。お好みでクリアに仕上げるなど、フィニッシュのアレンジも自由に楽しめます。
小さめ仕上げなので、ピアスやネックレスなどのアクセサリーに最適な大きさです。もう少し大きめに作ってキーホルダーや置物にするのもいいかもしれません。ぽってりと可愛らしい姿に癒されます!春に始めるハンドメイドにぴったりのレシピ。ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?