目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
夏の風物詩である風鈴。その魅力は、何と言っても微風でも奏でられる繊細で優しい音色でしょう。さらに耳だけでなく、目にも涼しさを届けてくれます。短冊の揺れにより、風を感じることができるのが風鈴です。今回はそんな風鈴をレジンで作りました。
外見と短冊のパーツを別々に作り、9ピンで繋ぐことでリアルに揺れ動く設計になっています。組み立てには手順を守る必要がありますが、パーツ作り自体には特に難しい作業はありませんのでレジン初心者の方でも安心してチャレンジしていただけるレシピです。
小さく可愛く仕上がるので、ピアスやイヤリングに加工するのにぴったり。耳元で揺れ動き、清涼感を漂わせます。遊び心のある夏ファッションのワンポイントになること間違いなしのレジンチャームです。
透き通る涼しげな風鈴を表現するためのポイントやコツも合わせ、詳しい材料と作り方をご説明いたします。
作家のためのレジン
作家のためのレジン着色剤
作家のためのレジン(コーティング剤)8g
調色パレット(5個入り)
調色スティック
UV-LEDライト
ピンセット
エンボスヒーター
丸やっとこ、平やっとこ、ニッパー
球体モールド
ジェルネイル(白)
丸カン
9ピン
マスキングテープ
輪ゴム
平らなモールド
デザインナイフ
着色レジンを作ります。風鈴の外見用に調色パレットを、短冊用には平らな面のあるモールドまたはシリコンシートを用意します。今回は見やすくなるよう外見パーツを着色します。透明に仕上げる場合は調色パレットは不要です。
マスキングテープでモールドに付いている埃を取り除きます。
透明のレジン液を調色パレットには多めに、シリコンシートの上には少量出します。
青の着色剤をそれぞれ1滴ずつ落し入れます。
調色スティックでムラがなくなるまでしっかりと混ぜます。
エンボスヒーターで温めて気泡を抜きます。気泡を抜いたら火の当たらないところに置いて冷まします。
外見パーツを作ります。直径3mmの丸カンを用意します。ワイヤーの切り口に隙間がある場合は、2本の平やっとこでそれぞれの端を掴んで捻って塞ぎます。
青の着色レジンを球体モールドの真ん中に少し入れ、丸カンを沈めます。
モールドをトントンと落として丸カンが真ん中に来るように調整し、60秒硬化します。
青の着色レジンを球体モールドの半分くらいまで入れます。
モールドを傾けて全体に薄くレジンを行き渡らせます。モールドの入り口にもしっかりとレジンが行き渡っているか確認しながら施しましょう。
くるくると回しながら120秒、置いた状態で表と裏をそれぞれ120秒硬化します。
硬化熱が冷めたことを確認したら、球体を取り出します。レジンクリーナーを使うとシリコンモールドを傷付けずにうまく取り出すことができます。筆先にレジンクリーナーを染み込ませ、レジンパーツとモールドの隙間に差し込みます。
モールドの底から揉んでクリーナーを全体に行き渡らせ、取り出します。
外見パーツができました。レジンの量に偏りがあっても問題ありません。
短冊パーツを作ります。直径3mmの丸カンのワイヤーに隙間がある場合は、平やっとこで捻って塞ぎます。
青の着色レジンの上に丸カンをそっと置きます。
平らな部分のあるモールドまたはシリコンシートをもう1つ用意します。青の着色レジンと丸カンを挟むように最初のシリコンシートの上に被せ、その状態で120秒硬化します。
上に置いたモールドを外し、60秒硬化します。
モールドから剥がして丸カンの中のレジンをピンセットで押し、取り除きます。
ハサミで短冊の形にカットします。縦の長さは2cmくらいにしています。
外見パーツの上にある丸カンもピンセットで同様に取り除きます。
デザインナイフやヤスリでバリを削り、全体の形を整えます。
外見パーツに絵柄を描き入れます。お好みの色や柄に仕上げましょう。
裏が平らなモールドまたはシリコンシートをパレット代わりに使います。お好みの色のジェルネイルを少量出します。ここではホワイトを選びます。
今回はお花柄を描きます。一気に描くと未硬化部分に触って柄が崩れてしまいます。少しずつ描いて硬化する工程を繰り返しましょう。
外見と短冊を繋ぐための金具を接着します。金具には、ワイヤーの長さが20mm以上の9ピンを用意します。
外見パーツの穴の周りに青の着色レジンを少量塗って9ピンを通し、60秒硬化します。9ピンが真ん中にあることを確認しましょう。
穴と9ピンの接着部分に少量のレジンを塗り、くるくる回しながら硬化して補強します。
青の着色レジンで穴を埋め、硬化します。
仕上げのコーティングをします。平やっとこで9ピンの輪の部分を挟み、持ち手を輪ゴムで固定します。
外側にコーティング剤を塗ります。
塗り漏れがないか確認し、くるくると回しながら120秒硬化します。
置いた状態で両面をそれぞれ120秒硬化します。
着色レジンの量にムラがある場合は内側もコーティングします。少量のレジンを内側に入れ、外側に付かないように調色スティックで丁寧に施しましょう。
傾けてレジンを全体に満遍なく行き渡らせて、くるくると回しながら120秒硬化します。
平やっとこを外し、モールドに開いた状態で240秒硬化します。
短冊パーツをコーティングします。レジンを穴より上部分と穴の内側に塗ります。
球体モールドの中に立てかけて180秒硬化します。
平やっとこで硬化した部分を挟んで全体をコーティングし、塗り漏れがないことを確認してくるくると回しながら硬化します。
置いた状態で両面をそれぞれ120秒硬化します。
外見パーツと短冊パーツを組み合わせます。9ピンを平やっとこで挟み、輪と同じ方向に直角に曲げます。角から7mmくらいのところをニッパーでカットします。
ピンの先を丸やっとこで丸めます。
丸めた部分を少し開き、短冊パーツを通して閉じます。
ピアスに加工すれば完成です。
リアルに揺れ動く様子が涼しげなレジンで作る風鈴のレシピをご紹介いたしました。透明感のあるレジンは、風鈴の清涼感を再現するのにぴったりのマテリアル。別々に作った外見パーツと短冊パーツを9ピンで繋ぐ、ゆらゆらと揺れる設計です。
本体を作るレジン液に使用する着色剤や外見の絵柄をお好きなようにアレンジできるのもこのレシピのいいところ。まるで本物の風鈴をデザインしているかのような気持ちになれそうです。
今回レジンの着色は工程が分かりやすいように薄い青色にしました。風鈴の種類は沢山ありますので、色味を変えてアレンジするのもよいでしょう。
外見パーツは球体モールドを使用します。球体を使って中が空洞のドーム状のパーツを作るには、少量のレジンを入れてゆっくりと傾けて全体に薄くレジンを広げます。モールドの入り口にもしっかりとレジンが行き渡っているか確認しながら施しましょう。レジンの量に偏りがあっても、後ほどパーツの内側にコーティング剤を塗れば気にならなくなります。
短冊パーツは、レジン液をモールドの平らな部分またはシリコンシートなど2枚で挟むように重ねて硬化して薄く仕上げます。ごく薄いので、固めた後にハサミでカットして短冊形に整えることが可能です。
外見の柄にはジェルネイルの白を使用しました。柄は一気に描いてしまうと未硬化部分に触って崩れてしまいます。少しずつ描いて硬化する工程を繰り返して施しましょう。
今回はお花柄を描きましたが、夏らしく花火や金魚にするのもおすすめです。初心者さんや柄入れにあまり自信のない方は、今回のようなお花柄やドット柄などの小さなマークをランダムに散らすと良いでしょう。
リアルに揺れ動く、レジンで作る涼しげな風鈴のピアス。この夏のファッションのワンポイントとしていかがでしょうか?