目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
氷入りの飲み物が入ったグラスの外側につく滴を受け止めたり、ホットドリンクのマグカップの熱をテーブルから守ったりと、タフで働き者のコースター。
我が家のダイニングテーブルはガラストップなので、硬い物同士が触れる時の気になる音の防止のためにも必需品です。
以前は10枚くらいを使い回していましたが、シミが落ちなくて処分したり無くしたりで、気づいたらたった2枚になっていました。
しかも引越し前のインテリアのテーマにしていたフレンチカントリー調の花柄で、ミッドセンチュリーモダン風の家具で揃えている今の住まいには不釣り合いです。
雑貨屋さんに行けばいくらでも素敵なコースターが見つかるけれど、私が頑なに購入を避け、花柄のくたびれたコースターに何年も甘んじていた理由。
それは、簡単に作れるからです!
「次にミシンを出したら必ず作ろう」と誓ってから、いったい何回夫のデニムの裾上げをしたことでしょう。
今度こそ有言実行です!
ミシン経験者さんなら3行で伝わるような簡単レシピですが、ソーイング初めてさんの疑問も解消できるよう、詳しくご説明いたします。
・希望の出来上がり寸法に2cm足した正方形の生地2枚(表と裏で1枚ずつ必要、ここでは2つ作るので、表2枚、裏2枚で合計4枚用意しています)
・裁ちばさみ
・糸切りばさみ
・ミシン
・ミシン糸
・布用印つけペン
・待ち針
・へら
・目打ち
・アイロン
生地をカットします。
小花や水玉、ストライプなどの総柄や無地の場合はどこを使ってもあまり変わりませんが、今回は大きなパネル柄の一部をコースターの模様にしたいので、ちょっぴり回り道をします。
カードストック(ハガキくらいの厚さのペーパー)を2枚重ねて正方形に切り抜き、テンプレートを作ってカットする場所を決めました。
ペーパーの内側の切り口が出来上がり線、ペーパーの幅1cmは縫代、ペーパーの外側のラインが実際にハサミでカットする線です。
コースターの寸法は10cm前後のものが多いようですが、普段お使いのグラスやカップのサイズに合わせると良いでしょう。
出来上がり寸法を10cmにするなら、縫代1cmを4辺に足して12x12cmです。
我が家には大きなマグカップもありますし、アイスクリームやヨーグルトを食べるボウルの下にも敷くことがあるので、出来上がり寸法を少し大きめの11cmに設定しました。
縫代を入れ、実際にカットした生地のサイズは13x13cmです。
ミシン糸は布と同じ色が理想ですが、なければそれより薄い(明るい)色ではなく、濃い(暗い)色を選ぶ方が目立ちません。
2枚の生地を、表側と表側を合わせて重ねます。
ミシンで縫うガイド線を印つけペンで入れます。
いろいろ試してきましたが、最近のお気に入りはシャープペンシル式のソーラインです。
縫代1cmなので、外側から1cmのところをなぞれば出来上がり寸法の正方形が描けます。
私はカット用のテンプレートを作ってあったので、印つけも楽々。
待ち針を打ちます。
1辺の線の真ん中を消して、ギャップを入れています。
うっかり要らないところまで線を引いてしまっても、ソーラインのシリーズには消しゴムもあるからとっても便利です。
これは2枚の生地を縫い合わせた後に表と裏をひっくり返すための出口(返し口)を確保するためのギャップで、ここは縫いません。
ミシンで縫っていきます。
付けた線の始まりのところをミシンの押さえの下に持ってきて、レバーを下げて押さえを下ろします。
いきなり縫い始めるのではなく、針上下ボタンかサイドのはずみ車で手動で最初のひと針を入れると安心です。
3、4針縫ったら…
返し縫いボタンでバックしてスタート地点に戻ります。
これは手縫いの玉留めの代わりで、ほとんどの場合ミシン縫いの始めと終わりに行います。
返し口から中の生地を引っ張ったり押し出したりするときに縫い目が裂けないよう、数針行ったり来たりすることで補強しています。
印に沿って角に向かいます。
角に来るまであと数針、というところでまた針上下ボタンかサイドのはずみ車を使って手動で縫うと、行き過ぎを防げます。
角に来たら、針を下げた状態(布に刺さった状態)で押さえを上げて…
生地を90度回転させて方向を変えます。
布に針が刺さっていれば、ずれる心配がありません。
再び縫い始める前に、レバーで押さえを下ろすことをお忘れなく。
待ち針が近づいたら外します。
慣れると高速で縫いながらでも止めることなくぱっぱっと外すことができるようになるでしょう。
3辺縫って、返し口のある最初の1辺に戻ってきました。
印のところまで縫ったら、返し縫いボタンで3、4針バックし、また印のところへ戻ってきます。
ミシンの糸切りかハサミで糸をカットします。
返し縫いをしたところは前進、後進、前進で合計3回通っているので、こんなふうになっています。
黒地の上で見た方が分かりやすいでしょうか。
次に、縫い目から数ミリのところで角を切り落とします。
こうすると裏返しても生地が4重以上にはならないので、角がごろごろしません。
返し口から生地を押し出して内側と外側をひっくり返します。
キツイかな?無理かな?と思うかもしれませんが、返し縫いで縫い始めと縫い終わりを補強してあるので、ギュウギュウやっても大丈夫。
それにペーパーなどと違い、シワになったらアイロンで直せるのも布のよいところです。
角は、ヘラを使うと上手く出せます。
目打ちで整えるとよりしっかりとした角になりますが、くれぐれも縫い目に引っ掛けないように。
仕上げのステッチの前に、アイロンをかけました。
返し口での四苦八苦の形跡なしです!
開いている返し口を縫い綴じます。
返し口だけでもよいですが、ぐるりと一周ステッチを入れたいと思います。
一周させる場合は縫い始めが返し口である必要はありません。
行ったり来たりの返し縫いが目立たないよう、表生地が黒や白ではなく糸と同じオレンジ色のところから縫い始めました。
角に近づいたら手動で合わせ、針が下りている(布に刺さった)状態で…
押さえを上げて、90度回して方向転換します。
最後まで縫って返し縫いで補強したら、出来上がり!
さっそく夕方のおやつの時間に。
これでようやく部屋のインテリアに合うコースターでお茶が楽しめます!
直線縫いだけの簡単コースター。
小さな端切れが毎日使う実用品に早変わりします。
キルティング加工、バイアステープ仕上げ、レースのエッジ付き、刺繍入り…これからいろいろ作る予定だけれど、とりあえずは基本中の基本のコースターを作ってウォームアップしてみました。
角を切り落とす、方向転換の際は針を刺したまま、などなど、ほんのちょっぴりのコツで仕上がりのキレイさが違ってきます。
縫い物は小学校の家庭科以来なんていう方も、バッグやポーチにチャレンジする前にぜひサクサクっと作ってみてください。