目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
アメリカで人気のペーパークラフトのひとつ、カードメイキング。何度か記事を書いていますが、今日は基本中の基本である、2つ折りカード本体の作り方をご紹介いたします。
カードの大きさやタテヨコ比率に特に決まりはありませんが、いくつかのスタンダードサイズはあります。そのうちのひとつが、私がいつも作っているA2サイズというものです。大きすぎず、小さすぎず、スタンプやダイ、ステッカーなどで飾りやすい台紙サイズです。
カードメイキング向けのスタンプやダイのメーカーもこのサイズを基準にしていて、商品紹介のためのサンプルもA2で作られていることがほとんどです。売る側にも買う側にもA2が基準、という暗黙の了解があるため、インターネットでオーダーしたものが届いて使ってみたら思っていたサイズではなかった、というような経験はまずありません。
ほんのたまに、単発的に必要なカードを作るというのであれば、その都度自由なサイズで作っても良いと思いますが、本格的に趣味として始めたい、と言う方にはA2に慣れておく利点がたくさんあります。カード向けのツールや材料がそのサイズにちょうどよくできているだけでなく、作り置きのカード本体やパーツ、封筒などの使い回しが利きます。
今日は、私が常に用意しているカード本体とマットの作り方をお見せしたいと思います。
・ハガキくらいの厚さのペーパー(私は8.5x11インチを使用)
・カッティングマット
・カッター
・定規
・ボーンフォルダーまたはスタイラス
あると便利なもの
・ペーパートリマー
・スコアリングボード
もっともスタンダードなグリーティングカードのサイズは、2つに折った状態で4.25x5.5インチ(約108x140mm)。
ですので、長い辺がつながったカードを作る場合は8.5x5.5インチのペーパーが必要です。
アメリカの一般的なカードストックのサイズは8.5x11インチなので、これを2等分したサイズになります。
ペーパーの短い方の一辺をカッティングマットの目盛りの0のところに合わせて置きます。
11インチの半分の5.5インチにしたいので、カット線は人さし指で示したところ。カッティングマットは机やテーブルに刃物の傷をつけるのを防ぐだけでなく、定規の代わりになるので印つけの手間も省けます。
定規とカッターで切ります。長さを測る必要はないので、プラスチックやメタルのシートなど、カッターを沿わせてまっすぐに切れるものであれば定規である必要はありません。
カッティングマットの5.5インチの位置に定規を当て、カッターで切ります。
5.5x8.5インチのカード台紙が2枚取れました。
日本の色画用紙などを使う場合は、このサイズになるように測る必要があります。A4サイズは8.25x11.75インチなので、1枚からカードを2つ取るには幅が足りません。画用紙の8つ切りサイズというのが392mmx271mm(約10.7x15.4インチ)のようですので、これですと2つカードが作れます。
大きなサイズのペーパーのカットには、トリマーがあると非常に便利です。
目盛りが入っているので、計測とカットが同時にできます。ペーパーの端を5.5インチの位置に合わせて…
刃をスライドさせれば…
まっすぐきれいにカットできます。
ロータリー型、ギロチン型など、様々なペーパートリマーがあります。サイズも6インチのミニサイズから12インチ以上の大型のものまであり、用途によって使い分けされるクラフターさんが多いです。
私は主にスクラップブッキングやカードメイキング用に12インチのロータリー式トリマーを、写真のカット用に6インチのギロチン式トリマーを使っています。
台紙を必要な寸法にカットしたら、次は真ん中で折ってカードにします。長い辺を2つに曲げて、角と角を合わせて…
指や爪の面、あればヘラやボーンフォルダーでしっかりと折り目をつけます。
薄手のペーパーであれば問題ないのですが、厚みがあってパリッとしたペーパーだと、折るときにヒビのような余計な線が入ってしまうことがあります。目盛りごとに溝がついた、スコアリングボードというツールがあれば解消できます。
ペーパーの角を左上の目盛り0のところに合わせます。
折り目をつけたいところ(ここでは5.5インチ)の溝に沿ってスタイラスでスコアラインを入れます。
スタイラスは、先がボール型になったツールです。
丸みがしっかりとスコアリングボードの溝にはまってくっきりとしたラインが入るので、私はスタイラスを好んで使っています。
スコアリングボードの付属品として本体購入時にパッケージに入っているのは、ボーンフォルダーであることが多いです。尖った先を利用して筋をつけます。
スコアリングボードを使うとしっかりと跡がつくので…
簡単に真ん中で折ることができます。
カードキットを作ったりワークショップの準備をする時は数百枚のカードが必要になるので、スコアリングボードは私のマストアイテムのひとつです。
普段からブラック、クラフト、グレー、クリスマス時期には赤などでカード本体を何枚か作り置きしています。スタンプやダイ、ステンシルなどでデザイン面を作ったら裏にテープのりをつけてこれの表紙に貼り、すぐにカードを完成させることができます。
カード作りを本格的に始めるまでは、市販の2つ折りカードを利用していました。きれいな色が豊富なので、ペーパーを切り折りするツールがすっかり揃った今でも、たまに購入しています。
デザインを2つ折りのカードの表紙に直接入れることはほとんどありません。白のカードストックからスタートしたいというのもあるし、スタンプや色ぬりを失敗してもカラーのカード本体が無駄にならないという利点もあります。
2つに折ったカード本体と同じ4.25x5.5インチのペーパーで作ることも稀にありますが、大抵の場合はひとまわり小さくカットした台紙にデザインしています。
8.5x11インチのホワイトカードストックから、4枚のマットが取れます。1辺は、5.25インチに。
もう1辺は、4インチにカット。
マットを4x5.25インチにカットすると、4.25x5.5インチのカードの真ん中に乗せた時にとてもバランスの良いフレームになるのです。
カードの試作やマーカー、絵の具などの試し塗り、買ったばかりのスタンプの試し押しなどにも使うので、4x5.25インチのホワイトのカードストックで作ったマットは常に100枚くらい用意して、クラフトルームのカートの出しやすいところに収納しています。
2つ折りのカード数色と白のマットの用意が手元にあると、カード作りがとても気軽に感じられます。必要な時にすぐに作ってすぐにメッセージを書いてすぐに投函できるよう、封筒と切手も近くに置いています。
メールやラインですぐに連絡がつくような環境にいる今の時代だからこそ、手作りカードにメッセージを乗せて郵便で送る習慣を大切にしたいな、と思っています。
何度かカード作りをしてみて、もっと本格的に取り組んでみたいと思っていらっしゃる方々に購入をご検討いただきたい基本のツールを2つご紹介いたしました。
ペーパートリマーは、「なんでもっと早く買わなかったのかしら」と思われることでしょう。スコアリングボードには折り目をつけるだけでなく、飾りのラインを入れたり収納箱の仕切りを作ったりと他の使い道も盛り沢山。またご紹介したいと思います。