2022年07月23日

人気レジン作家がこっそり教える、美しいグラデーションの作り方/ドライフラワーを閉じ込めたヘアクリップの作り方

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1本でドライフラワーの華やかさ、レジンならではの透明感、そしてほんのりグラデーションの美しさが楽しめるヘアクリップの作り方をご紹介いたします。ヘアアレンジにも取り入れやすく、どなたにもお使いいただけるアイテムなので、プレゼントとしても大変人気のあるアイテムです。　

難しいテクニックとされるレジンのグラデーション作り。手順も多く、境目が不自然になったり色ムラができやすかったりと確かにスキルやコツが必要かもしれません。しかし上手にできた時の達成感はかけがえのないものです。練習すればきっと上達しますので、ぜひこの機会にチャレンジを！　

選ぶ着色剤次第でいくらでも自分好みのグラデーションにできるのもハンドメイドアクセサリーの醍醐味です。封入するドライフラワーと同系色にしてまとまり感を持たせたり、逆にハッとする配色で個性的に仕上げたり。材料合わせから楽しんじゃいましょう。　

レジンアクセサリーを失敗なく綺麗に仕上げる方法、特にグラデーションを美しく表現する方法にフォーカスし、コツやポイントなどをまじえて詳しい作り方をご説明いたします。　

ジャンル：

レジン

1．材料と道具

・UV-LEDレジン液

・UV-LEDライト

・着色剤

・シリコンモールド

・ヘアクリップ

・花材

・シリコンパレット

・シリコンマット

・シリコンブラシ

拭き取り用のティッシュやキッチンペーパー

2．作り方

花材を使いやすい大きさにカットします。

スターチスは中に気泡が入りやすいので、ハサミで切れ込みを入れます。

ヘアクリップ型のシリコンモールドにレジンを流します。2層に分けて固めるので、まずは底面が埋まる程度の量のレジンを流し入れます。

角の部分に気泡ができやすいので、ブラシの先で潰すなどしてしっかりと処理します。

花材を入れます。ブラシで押し付けると気泡が出てくるので、潰して処理します。

モールドのふちなどについたレジン液は、固める前にしっかりと拭き取ります。

ライトで硬化します。お花が固定されるまで1分程度照射します。

レジンとモールドの間に隙間ができると、側面に段差ができてしまいます。ですので、これ以降の作業はモールドと1層目のレジンに極力触れないようにして行います。平らになるように、モールドの残りの部分にレジンを流し込みます。

気泡処理も、極力モールドと1層目には触らないようにして行いましょう。

ライトで固めます。大きいので裏と表それぞれ2分ずつ2回行い、しっかりと硬化させます。

固めたらモールドから取り外します。

レジンは硬化後、しばらくは柔らかい状態です。ヘアクリップの金具に合うように手で持ってカーブを付け、そのまま冷まします。硬化直後だと熱くなっていることがあるので、十分に注意しましょう。

グラデーションを作ります。シリコンパレットにレジン液と着色料を入れ、混ぜます。

少しずつ着色剤を足しながら好みの色味を作ります。

色ができたら、もう1つのパレットに3分の1の量を移します。

移した分に、クリアレジンを同量とホワイトの着色剤を少し混ぜます。

グラデーションになる2色のカラーが完成しました。

カラーレジンを塗る際は、作業台が濃い色をしているとムラができているかどうか確認しやすくなります。マットの下に色の濃い紙や板を敷くことをおすすめします。

カラーレジンを塗ります。作品の表になる面を上にして、まずは薄い色と透明のレジンを画像のように乗せます。

境界をブラシで細かくポンポンと叩きながらなじませます。レジンの表面だけを触るように行うと馴染みやすく、上手にできます。

こまめにティッシュやキッチンペーパーでブラシを拭き取りながら行うと余計なムラができにくく、綺麗に作れます。

馴染んだら1分程度硬化します。

グラデーションを濃くします。画像のようにレジンを乗せます。

同じ要領で境界をぼかします。

再度1分硬化します。

微調整を行います。作品を手に持ち光に透かすと、ムラになっている部分がよく分かります。クリアレジンやカラーレジンを使いながら、塗りが甘い場所などに色を付け足します。

グラデーションができたら、しっかり硬化させるため2分ライトに当てます。

表面張力で作品全体をぷっくりさせます。表面にクリアレジンを乗せます。

ブラシなどで全体に塗り広げます。端のレジンが弾くようなら液が足りていないので、少しずつ足してぷっくりさせましょう。

ライトで2分、2回硬化します。

クリップを取り付けます。裏返してクリアレジンを全体に塗り広げます。厚く塗るとクリップのバネ部分にレジンが付いてしまいますので、薄く塗り広げましょう。

押さえ付けずにそっとクリップを配置し、裏と表にしっかりライトを当てて硬化させます。

グラデーションクリップの完成です。

3．まとめ

数種類のドライフラワーを閉じ込めた、グラデーションの美しいヘアクリップの作り方をご紹介いたしました。グラデーション作りは確かに手順も多く難しいテクニックではありますが、境目を自然にぼかす作業とムラの確認と修正を怠らなければ必ず上手にできます。そしてやればやるほど上達します。

このレシピでは、綺麗に仕上げるちょとしたコツをいくつかお伝えしました。ひとつめは、モールドの角やお花の周りに気泡ができやすいのでブラシの先などで潰してこまめに処理すること。そして1層目のレジン液を流し入れて固めたら、極力触れないこと。レジンとモールドの間に隙間ができると段差になってしまいます。

大きめの作品の場合は、裏と表それぞれにライトを当ててしっかりと硬化を行うことも大切です。硬化直後のレジンは柔らかく、ある程度のシェイピングならモールドから取り出した後でも可能ということも覚えておくと良いでしょう。ここでは柔らかいうちに手で押さえて、ヘアクリップの金具によりぴったりと沿うようにカーブを作りました。

グラデーションをより自然に、より美しく表現するためのポイントもご説明いたしました。とにかく境目のぼかしを徹底すること。ブラシの先でレジンの表面だけに触れるように小刻みにとんとんと叩くようにして馴染ませると上手くできます。

濃い色の作業台の上だとムラになったところが確認しやすいので、マットの下に紙などを敷くと良いでしょう。光に透かすとムラになったところがよく分かるので、かざしながらレジンを塗り足して微調整するとより自然で美しいグラデーションが実現します。

クリアレジンで表面をぷっくりさせる時は、表面張力でこぼれないギリギリの量を乗せる必要があります。液が少ないと隅が弾いてしまい、逆に多いと横に流れてしまいますので、ちょうど良い量を乗せるスキルが大切です。何度も挑戦するうちにコツが掴め、上手に1回で仕上げられるようになります。練習あるのみ！です。

手順が多く難しい作品かもしれませんが、完成した時の達成感は何ものにも代えられません。お手持ちのドライフラワーとお好みの色味でぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。