目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
幸運の鳥とも言われているふくろう。くりくりの目とぽってりとしたその姿には癒されるものです。そのふくろうを、今回はレジンで作ってみたいと思います。
必要なのは、球体と半球のモールドです。そう、どなたでもお持ちであろう、定番のシリコンモールドを組み合わせ、パーツを作って組み立てるレシピなのです。
きれいに仕上げるコツやふさわしい道具の説明などを交え、詳しい作り方をご紹介いたします。
レジン液
球体モールド 12mm
半球モールド 直径8mm
調色パレット
着色剤
調色スティック
やっとこ
UV/LEDライト
エンボスヒーター
ジェルネイル ブラック
ジェルネイル ホワイト
ジェルネイル イエロー
ジェルネイル マットコーティング
ピンバイス
ヒートン
デザインナイフ
マスキングテープ
レジンクリーナー
爪楊枝
消しゴム
輪ゴム
筆
シリコンパレットまたは代わりになるモールドを3つ用意し(道具の説明はこちら)、マスキングテープで埃を取り除きます。
3つのシリコンパレットのうちの2つに透明のレジン液を少量出します。
白と茶色の着色剤で色を付けます。茶色の代わりに黒を使い、グレーのふくろうに仕上げるのも良いでしょう。
ひとつは白のみ、もうひとつは白と茶色で着色します。着色剤を入れたら調色スティックでしっかりと混ぜます。白と茶色の着色レジン液は濃いめに作ります。
空のモールドに白と茶色を合わせた着色レジン液を少し移し、透明のレジン液を入れて薄めます。
エンボスヒーターで温めて気泡を抜きます(詳しくはこちら)。気泡を抜いたら冷まします。
ティッシュペーパーにレジンクリーナーを含ませ、直径12mmの球体モールドの表面を軽く拭き取ります。こうすると静電気が除去でき、レジン液の飛び散りが防げます。
モールドの形を変形させるために、適当な小さな消しゴムを厚さ5mmにカットします。
体のパーツを作ります。モールドの10分の1くらいまで薄い茶色の着色レジンを入れます。爪楊枝で7~8滴程度です。できるだけモールドのふちにレジン液が付かないようにします。ぽとっと落とす感じで1滴ずつ入れるとうまくいきます。
カットした消しゴムを球体モールドの下に置き、モールドを押し下げて球体を底上げした状態で90秒硬化します。
底が平らになっていることを確認します。
再度レジンクリーナーを染み込ませたテッシュペーパーでモールドの口を拭き、静電気を除去してから白の着色レジン液を入れます。モールドを立てた状態で残り5分の1くらいまで着色レジン液を入れます。この時もモールドのふちにレジンが付かないように注意しましょう。
立てたままの状態で90秒硬化します。
薄い茶色の着色レジンをモールドいっぱいに注ぎ入れて90秒硬化します。ひっくり返してさらに90秒硬化します。
レジンクリーナーを使ってモールドからパーツを取り出します。小さな筆にレジンクリーナーを染み込ませ、レジンとモールドの隙間にクリーナーを行き渡らせます。後ろから揉むと、スルッと取り出すことができます。白い部分が目立たないかもしれませんが、後でマットコートを塗るとはっきりします。
直径8mmの半球モールドを使います。埃が付いていたらマスキングテープで取り除きます。
頭のパーツを作ります。薄い茶色の着色レジンをモールドいっぱいまで入れ、60秒硬化します。ひっくり返してさらに60秒硬化します。
モールドから取り出し、先に作った体のパーツと繋げます。バリが気になる場合はデザインナイフややすりで削って滑らかに整えましょう。
体パーツの凹みに薄い茶色の着色レジンを入れ、半球をそっと乗せます。
角度を変えてチェックし、真ん中に乗っていることを確認してから90秒硬化します。
体と頭の隙間を薄い茶色の着色レジンで埋めます。竹串の先で均し、輪郭を滑らかにして90秒硬化します。
次にお顔を描きます。白く作ったお腹の部分が正面の目印ですが、マットコートを塗るまでは分かりにくいかもしれません。正面が分かるよう、マスキングテープを貼って目印とするとやりやすくなります。
油性ペンで目の位置に印を付けます。目と目の間隔はピンバイスの刃の直径と同じくらいにすると失敗しにくいです。
直径約3mmのピンバイスで印を付けた位置に小さな傷を付け、目の窪みを彫ります。片方の目を仕上げてから次に移動するのではなく、左右交互に少しずつ削ります。一気に削ると片目だけ穴が大きくなってしまうなど失敗の原因になります。
目の窪み同士が接するくらいまで彫ります。
刃の直径が小さいピンバイスに持ち替え、頭のてっぺんにヒートン用の穴を開けます。
薄い茶色のレジンを少量穴に入れてヒートンを差し込みます。ヒートンの輪が正面に対して直角になるように調整し、硬化します
白いジェルネイルを少量出し、ピンバイスで削った目の窪みに薄く塗ります。たっぷり塗ってしまうと窪みが埋もれてしまうので、できるだけ薄く全体に塗ります。均等に広げたら60秒硬化します。
塗りムラがある場合は白いジェルネイルを薄く重ね塗りし、再度硬化します。
正面の目印のマスキングテープを剥がします。濃い茶色のレジン液でお腹に柄を入れます。爪楊枝の先にレジン液を取り、スッと上に伸ばして線を描きます。全体に柄を入れたら60秒硬化します。
平やっとこでヒートンを挟み、持ち手を輪ゴムで固定します。
ジェルネイル用のマットコートを全体にまんべんなく塗ります。目の窪みに溜まりやすいので、硬化する前に余分なジェルは取りましょう。
くるくる回して塗り漏れがないか確認しながら全体にまんべんなくジェルを行き渡らせます。そのまま回しながら60秒硬化します。
置いた状態でさらに両面1分ずつ硬化します。
黒目と嘴を描きます。黒と黄色のジェルネイルをモールドのふちなどに少量出します。白く塗った目の窪みの中央に黒のジェルネイルをちょんと乗せます。
くちばしには黄色のジェルを使います。白く塗った窪みの接している部分の真下にジェルを乗せ、下に向けてスッと線を伸ばすように描きます。黒目とくちばしを描いたら60秒硬化します。
オプションで黄色のくちばしを重ね塗りをします。ふくろうは足が隠れているイメージなので、今回は足を描きません。
完成です。
視線が追ってきます。
ぽってりとした姿が可愛らしい、レジンのふくろうのレシピをご紹介いたしました。コミカルだけれどくりくりとした目には力があり、引き込まれそうな表情のふくろうに仕上がりました。
消しゴムでモールドの底を押し上げたり、モールドを立てた状態で色の違うカラーレジンを流し入れたり…と工夫をして、定番の球体からふくろうのデザインを作り上げています。
白っぽく残したお腹はマットコートを塗るとよく分かるのですが、それまでは目立ちません。正面の印にマスキングテープを貼るなどすると作業がスムーズになります。
球体に着色レジンを流し込む時、ふちに付かないように注意するのがきれいに仕上げるコツのひとつです。ごく少量のレジン液を扱う際は、静電気の影響も受けることがあります。ティッシュペーパーに含ませたレジンクリーナーで先にモールドを拭いておくことで静電気の除去になり、レジン液の飛び散りを防止できます。
ピンバイスで彫ることでふくろうらしい窪んだ目を表現することができます。直径の大きいピンバイスで表面積の小さいところを削るのは難しいかもしれませんが、慎重に行えば大丈夫。片方の目だけ大きくなってしまわないよう、左右交互に少しずつ彫り進めましょう。
球体と半球体という定番のモールドのみで作るふくろうのレジンチャーム。まん丸の目で見つめてくれるぽってりとしたその姿に癒されます。ヒートンを付けているのでキーホルダーやアクセサリーへの応用も簡単です。ぜひ作ってみてはいかがでしょうか。