目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
暑い日も少しずつ増え、夏の訪れを感じるようになりましたね。春夏秋冬にはそれぞれにファッションの楽しみ方がありますが、夏と言ったら何を思い浮かべられるでしょうか。麦わら帽子?透明感のあるアクセサリー?必需品であり、かつ夏のオシャレに欠かせない、サングラスも代表アイテムのひとつです!
いかにも夏!な雰囲気のサングラスのモチーフは、これからの季節のハンドメイドでも存分に楽しみたいもの。ワイヤーのフレームのレンズ部分にレジンを流して仕上げる、涼しげで可愛らしい小さなサングラスのチャームを作りました。
アクセサリー金具をつけてイヤリングやネックレスとして身に着けて楽しむのはもちろん、サイズを変えてお人形さんにかけるのもグッドアイデア。本物みたいな仕上がりにお子さまもきっと喜びます。
ワイヤーワークのコツなどを交え、作り方を詳しくご説明いたします。
・調色パレット
・レジン
・着色剤
・調色スティック
・エンボスヒータ
・UVライト
・アーティスティックワイヤー #26 シルバー
・ニッパー、丸ヤットコ
・ゲージスティック orペン
・マスキングテープ
・ものさし
レジンを着色します。調色用のシリコンパレット(道具の説明はこちら)または適当なモールドを用意し、マスキングテープ拭って埃を取り除きます。
シリコンパレットまたはモールドに、透明なレジン液を注ぎ入れます。作りたいサングラスのレンズの色に合わせて着色剤を選びます。ここでは黄色にしていますが、黒やピンクなどお好きな色で着色しましょう。
調色スティックまたは爪楊枝でしっかりと混ぜ、エンボスヒーター(詳しくはこちら)で温めて気泡を抜きます。
サングラスのフレームを作ります。フレームには、ワイヤーが必要です。アクセサリー作りをされる方から絶大の信頼を得ているアーティスティックワイヤー社のシルバーの26番を使います。
今回は100円ショップで見つけたワイヤーでも同じ方法で作ってみます。
2社のワイヤーを比較してみました。100円ショップのものはアクセサリー用ではなので、当然ではありますが硬くて扱いづらいと個人的に思いました。ただ、仕上がりはしっかりとしていて形が崩れにくいのがいい感じです。アーティスティックワイヤーはアクセサアリー用なので、繊細な仕上がりです。目的に合わせて使い分けてもいいかなと思います。
ワイヤーの長さを測ってニッパーでカットします。15cmくらいの位置で折り返し、さらに15cm、つまり合計30cmの長さにします。
30cmのワイヤーを2つ折りにした状態のワイヤーが用意できました。
丸ヤットコで折り目を挟みます。ワイヤーを交差させ、丸ヤットコの太さに沿った輪を作ります。
交差した箇所を指でしっかりと掴み、丸ヤットコを外します。
平ヤットコに持ち替え、輪を挟んでねじります。
輪と反対方向(矢印の向き)に手を少しずつ緩めながらヤットコを回すと、きれいにねじれます。
輪を潰さないように気をつけながら、2本のワイヤーを丁寧に撚り合わせます。
ワイヤーは2本のうちのどちらかが進行方向を向いていると、撚るというより片方にもう片方を巻きつけるような仕上がりになってしまいます。2本のワイヤーが常に開いていることを意識しながらねじりましょう。
最初は難しいかもしれませんが、いくつかポイントを押さえればきれいにねじることができるようになります。
ねじった部分の長さが3cmくらいになったらストップします。ここがサングラスのつる(耳にかける長い部分)となります。
サングラスのリム(レンズ、つまりレジンを流し入れる部分)を作ります。ゲージスティックまたは希望のリムのサイズの直径と同じ太さのペンや棒を使います。ここでは直径12mmのレンズにします。ワイヤーを棒に巻き付けます。
つるの部分の根元と向かい合わせの位置でワイヤーが交差していることを確認します。
ワイヤーをしっかり押さえ、棒を回してワイヤーをねじります。サングラスのブリッジ(レンズとレンズの間の鼻にかかる部分)ができました。
ねじった部分とリムの間にできた隙間を埋めます。
根元ギリギリのところを平ヤットコで掴み、棒を1回転させて隙間を狭めます。ねじりすぎると切れてしまうので、丁寧に確認しながら行います。
隙間が埋まりました。
ブリッジの長さ(レンズの距離)は、この時点で調整可能です。好みの長さになるまでワイヤーをねじり、ワイヤーの輪からゆっくり丁寧に棒を外します。
反対側のリムも同様に作ります。
両方のリムができたら、反対のつるの部分を作ります。リムに棒を通したまま、ワイヤーをねじって撚り合わせます。
3cmくらいになったらストップします。
リムから棒を外します。
2本のうちの1本のワイヤーをニッパーで切ります。
残したワイヤーを丸ヤットコに巻きつけます。
ワイヤーを完全な輪にします。
平ヤットコに持ち替えて輪を挟み、余ったワイヤーを根元に少しだけ巻きつけます。
ニッパーで余分をカットし、切り端を平ヤットコで挟んで馴染ませます。
平ヤットコで全体を挟んで真っ直ぐにします。
サングラスのフレームの完成です!
続いては、レジンでレンズを作ります。今回は2通りの方法で作ります。ひとつめの方法は、アメリカンフラワー用のディップ液を使用するやり方です。より簡単で失敗しにくくなりますので、もしもお持ちであればおすすめします。もうひとつの方法では、レジンのみで仕上げます。
アメリカンフワラー用のディップ液を使う方法からご紹介します。このままだとディップしにくいので、最初にフレームの形を少し整えます。平ヤットコでつるとリムのつなぎ目部分、つまりねじったワイヤーの根元を1mmほど挟みます。
輪(リム)に対して垂直に折ります。
反対側も同じようにつるを折ります。輪のすぐ脇を折ってしまうと形を調整する時にレジンが剥がれやすくなってしまうので、必ず1mmくらいの余裕を持たせて折ります。
クラフト用洗濯バサミでサングラスのつるをしっかり挟み、動かないようにします。
フレームのリム部分をディップ液に浸し、余分な液をしっかり落とします。
膜を張らせ、完全に乾かします。
ディップ液が乾いたら着色したレジンを塗り、UVライトで60秒硬化します。
続いては、レジン液のみで作る方法です。フレームのリム部分にマスキングテープを貼ります。
平ヤットコでワイヤーとマスキングテープを同時に挟むことで、隙間なくしっかり貼り付けることができます。
透明のレジンを塗ります。ワイヤーとマスキングテープの隙間はレジン液が漏れ出しやすいので、念の為硬化の早い透明のレジンで土台を作ります。隙間ができないように丁寧に塗りましょう。
このプロセスは省略可能です。透明のレジンを使わず、最初から着色したレジンを使っても問題ありません。
レジンを塗ったらUVライトで60秒硬化します。しっかり硬化できていることを確認したら、もう片方のリムにもレジンを塗って硬化し、マスキングテープを剥がします。
両方のレンズの両面に着色したレジンを塗り、60秒硬化します。
この時点でかなりきれいなので、レジンコーティングはしてもしなくてもどちらでもOKです。
形を整えます。輪のすぐ脇を折り曲げるとレジンが剥がれやすいので、必ず1mmくらいの余裕を持たせます。
サングラスを畳んだ状態にしたい場合は、もう一度挟んでさらに折り込みます。
完成です。
ピアスにアレンジするとこんな感じになります。
夏の装いにぴったりのサングラスのチャームの作り方をご紹介いたしました。フレーム部分はワイヤーワーク、レンズはレジン。ジャンルの違う2段階のプロセスを含みますが、ステップ通りに作ればどなたにも比較的失敗なく完成させられるアイテムです。
フレーム作りに使うワイヤーは、柔らかく扱いやすいジュエリー用のものが向いています。このプロジェクトには、アクセサリー作りをされる方から信頼を得ているアーティスティックワイヤー社のシルバーの26番が最適です。
アーティスティックワイヤー社の26番よりも少し太めの100円ショップのワイヤーでも代用してみました。ジュエリーメイキング用ではないのでやはり扱いやすさでは敵いませんが、しっかりとした出来上がりが魅力です。形崩れしにくいので、これはこれで用途があるかもしれません。
フレームには2本のワイヤーをねじって撚り合わせる作業が多く含まれます。きれいに撚るコツは、2本のワイヤーが開いていることを確認しながらねじること。どちらか一方が進行方向を向いていると、それが軸のようになってしまってうまく行きません。
レンズを入れるリムの部分の形作りには、ゲージスティックを使います。なければ太さが理想のリムの直径のペンなど棒状のものでも代用可能です。棒の丸みに沿ってワイヤーを巻き付けることで、まん丸のリムが作れます。
できたフレームのつるを折り曲げる際は、リムの脇ギリギリではなく、1mmほど余裕を持たせてやっとこで挟みます。角度をつけた部分があまりにも近いと、レジンが剥げやすくなってしまうからです。
レジンを流す工程では、2通りの方法をご紹介いたしました。ひとつはマスキングテープを貼り付けて土台にし、レジンを塗って硬化させてからテープを剥がす方法。こちらはレジンのみで完成させられます。
もうひとつの方法には、アメリカンフラワー用のディップ液を使います。作ったフレームをディップ液に浸して膜を張り、完全に乾いてから色のついたレジン液を重ねます。こちらの方が工程が少なく失敗もしにくいので、お持ちであればこちらの方法がおすすめです。
レンズにするレジン液には黄色の着色剤をプラスしましたが、ブラックやパープル、ピンクなど、お好きな色をお選びいただけます。カラフルにたくさん作ってもかわいいですね!夏のアクセサリー作りにぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。