目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
近頃、空気が澄んでいて晴れた日の空は「きれいだな~」と見惚れてしまいます。太陽が沈む空のグラデーションは、とくに神秘的です。
今回はその空のグラデーションをレジンで再現しました。角度を変えるとグラデーションの感じや奥に見える雲の深みも変化します。
グラデーションを作るコツなどを交え、作り方を詳しくご説明いたします。
・レジン
・調色パレット
・着色剤
・調色スティック
・エンボスヒーター
・UVライト
・ヒートン
・平やっとこ
・ピンバイス
・マスキングテープ
レジンを着色します。調色用のシリコンパレットまたは適当なモールドを用意し(道具の説明はこちら)、マスキングテープで埃を取り除きます。
シリコンパレットに透明のレジン液を注ぎ入れます。
オレンジとブルーの2色の着色レジンを作ります。オレンジ色の着色剤をお持ちでない場合は、赤と黄色を混ぜて作ります。
レジン液に着色剤を直接落とすと、色が濃くなりすぎる場合があります。淡い色を作りたい時は、着色剤をシリコンパレットのふちに出してから調色するのがおすすめです。
調色スティックまたは爪楊枝の先にごく少量の着色剤を取り、透明レジン液にしっかりと混ぜ込みます。様子を見ながら少しずつ着色剤を足して濃さを調節します。
好みの色に着色したら、エンボスヒーターで温めて気泡を抜きます(詳しくはこちら)。
練り消しゴムを使って雲を作ります。少量の練り消しゴムをよく捏ね、左右に引っ張って伸ばして小型の空き缶などの台の上にそっと乗せます。
雲の準備はこれでOKです。
直径12mmの球体モールドと直径18mmの半球モールドを用意し、マスキングテープで埃を取り除きます。
まずはオレンジに着色したレジンを半球モールドの8割くらいまで入れます。
モールドをクルクルと回し、半球のカーブしている面全体にレジンを行き渡らせながら約1分硬化します。
置いた状態でさらに1分硬化します。
真ん中が少し凹んだ形になっていればOKです。
真ん中の凹んでいる部分を埋めるように青いレジンをモールドいっぱいまで入れます。
2分硬化します。
ぱっと見はオレンジ色ですが…
取り出して横から見ると、綺麗なグラデーションになっています。
青いレジンだけで半球を作ります。
3分硬化します。
2つの半球同士を合体させて球体にします。青いレジンをつなぎ目に塗ります。
空気が入らないようにもう片方の球体をそっと被せて半球のモールドに戻します。
半球同士を合わせた面がずれていないことを確認して3分硬化します。
グラデーションの綺麗な球体になりました。
球体のモールドを使って雲の入った外側の層を作ります。空のモールドなどに透明のレジン液を少量入れ、爪楊枝の先で練り消しゴムの小さな塊を2つ取って加えます。
雲を入れたレジンを球体のモールドの底から2mmくらいの高さまで入れます。
2分硬化します。
次はモールドの6割くらいまで透明のレジンを入れます。
小さな雲の塊を3つほど中に入れます。あまり入れすぎないのがポイントです。レジンに入れてから雲を触るとどんどんほぐれてしまうので、爪楊枝の先でそっと優しく押しやって位置を調整しましょう。気泡が入った場合は丁寧に取り除きます。
球体モールドの中にグラデーションの球体を入れます。
レジンが足りない場合は上から少しずつ追加します。上や下から見て確認しながら、グラデーションの球体がモールドの真ん中に来るように調整します。
3分硬化します。ひっくり返して3分硬化します。
レジンクリーナーを使ってモールドから取り出します。
ヤスリを使って上部の不要な部分を削ります。
削ったところが平らになっているので、綺麗な球体になるようレジンを足します。
2分硬化します。
ヒートン用の穴をピンバイスで開けます。
オレンジが真下に来るよう確認して穴を空ける位置を決めます。
ヒートンの先に透明のレジンを付け、穴に差し込んで2分硬化します。
ヒートンがしっかりついていることを確認したら平やっとこで挟んで、持ち手を輪ゴムで固定します。
コーティングを行います。今回はサラサラタイプの「作家のためのレジン」をコーティング用に使うのでこのまま使用しますが、粘度の高いものを使う場合はエンボスヒーターで一度温めてから使うとよいでしょう。レジンがサラサラになってコーティングのつきすぎ防止になります。
クルクルと回しながらコーティング用のレジンを全体に付け、最後に余分なレジンはしっかりと落とします。
まんべんなくコーティングされていることを確認し、クルクルと回しながら2分ほど硬化します。さらに置いた状態で2分、ひっくり返してもう2分硬化します。
完成しました。グラデーションも綺麗に入っています。
角度を変えるとまた違った夕日が見られます。
太陽が沈む空のグラデーションを表現したレシピをご紹介しました。360°どこから見ても綺麗な空になっています。
オレンジの半球を回しながら硬化して中心を凹ませ、できた窪みに青のレジン液を流し入れることで自然で綺麗なグラデーションが実現します。半球を合わせて球体を作る際、半球ごとに色が分かれているのとは違って本物の空のように自然な色の切り替わりが表現できます。
雲として使用した練り消しゴムは、伸ばしてふわっと台に乗せて下準備をしておくことでだまになりにくく、周りの薄い透明なレジンに綺麗に収まるようになります。ほぐすことで軽い雲も表現にもなっています。
中心にグラデーションの球体を置き、雲を入れた透明のレジンで回りを包むことで、グラデーションの球体を通して裏の雲を見ることができます。距離を持たせることで奥行きが生まれ、雲の色に深みも出せるのでよりリアルな空に近づけられます。
グラデーションの球体を真ん中に配置するには、コツが必要です。サイドや底からしっかりと確認しながら調節すれば上手くいきます。
リアルな透き通る夕日をレジンで再現。ピアスやネックレスなどのハンドメイド作りに取り入れてみてはいかがでしょうか。