目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
染め物に挑戦!なんていうと大袈裟かもしれませんが、アメリカでは割と気軽なクラフトのひとつです。家具や壁に飽きが来たり好みが変わったりしたらペイントを上塗りして色を変えるように、衣類やタオル類、ベッドリネンなどもシミ隠しや気分転換に気軽に染めるような感覚です。
毎年イースターになるとたまごを染める習慣もあるので、ダイは子供の頃から身近なものであり、ハードルの低いクラフトなのかもしれません。タイダイTシャツ作りなどもティーンのクラフトの代表で、売り場には色とりどりのダイ(染料)が並び、必要なものがパッケージに入ったキットも揃っています。
これまで縁がなかった私がダイを買ってみたきっかけは、マクラメです。ロープにもっと色バリエが欲しいけれど、私が作る小物に100メートルも要らないし、太い芯にぎゅっと巻かれたロープは意外と収納場所も取ります。そこで思いついたのが、白や生成りのロープをダイに浸けて必要な長さだけ染めるというアイデアです。
試しにコットン毛糸を染めてみたらとても可愛かったので、以前から欲しかったディップダイのタッセルを作りました。
・コットン毛糸
・タッセルメーカー
・ハサミ
・ダイ
・空き瓶や紙コップ等
コットン素材の毛糸でタッセルを作ります(タッセルメーカーの使い方はこちら)。
ラージサイズのタッセルメーカーで4インチ(10cm)のタッセルを作りました。
染める部分と染めない部分の境目を穏やかにしたい場合は、タッセルをぬるま湯に浸けておきます。
手や作業台がダイで染まるのを防ぎたい場合は、ゴム手袋や広げた新聞紙などを使用します。
ダイには、液体タイプと粉末状のものがあります。これはパウダータイプなので、お水と混ぜて繊維を浸せる液体状にする必要があります。この手間を省きたい場合は、液体タイプを選ばれると良いでしょう。
ひと箱で3ガロン(約11.4リットル)の染料液ができるとあったので、計算して2オンス(約60ml)に必要な粉末を割り出しましたところ、0.17g。私のキッチンスケールではそこまで細かく測れないので、体積で計算し直しました。ひと箱に大さじ2の粉末が入っているので、2オンスに必要なのは小さじ1/32です。
レッド、イエロー、ブルーの3色のダイを、それぞれジャムの空き瓶に入れます。
染めムラを防ぐため、コットンを染める場合はお塩を、ウール、シルク、ナイロンを染める場合はお酢を追加。私はコットンのタッセルを染めるので、お塩を入れます。2オンスの染料液に必要なお塩は、1.42g、体積だと小さじ1/4です。
我が家にはコーシャーソルトしかないので粒が粗いですが、あれば普通の食塩の方が溶けやすくて良いと思います。
60℃のお湯を2オンス(約60ml)注ぎます。
使い捨てのスプーンやへらでよく混ぜて粉末染料とお塩を溶かします。
浸しておいたタッセルを絞ります。
緩めに絞った場合は薄く、しっかりタオルドライした場合は濃く染まります。
タッセルの先を染料液にディップします。
浸ける時間が長いほど濃く染まり、ダイを吸い上げる高さも増します。この後お水ですすいで乾かすと色が淡くなるので、この段階では希望の色より濃いめに染めます。
お水ですすぎます。衣類などはあとで色落ちしないよう洗剤でしっかり洗いますが、飾りのタッセルなのでボウルのお水に色がつかなくなればOK。水道の蛇口の下ですすぐと早いです。
干す前にタオルドライすると早く乾きます。重ねたペーパータオルにクルクル巻いて…
しっかり押さえると、だいぶ水分が抜けます。
イエローと…
ブルーも同様に染めます。
プライマリーカラー(原色)のレッド、イエロー、ブルーを2色ずつ混ぜて、セカンダリーカラーのオレンジ、グリーン、パープルを作ります。すでに出来ている液体を1:1で混ぜても、粉末から作っても同じです。
私は2オンス作りたいので、それぞれの色のダイは半分ずつの小さじ1/64。
レッドとイエローで…
オレンジ。
イエローとブルーで…
グリーン。
ブルーとレッドで…
パープルが作れます。
7色にしたかったので、グリーンとブルーを混ぜてブルーグリーンのタッセルも作りました。お水ですすいでタオルドライし、干して完全に乾かします。
日本の家庭には靴下などを挟んで吊るすピンチハンガーがあるので、小さいものを干す場所には困りませんね。これは湿ったタッセルを両手にどうしようと家中をウロウロする私を見かねて段ボール箱と菜箸で夫が即席で作ってくれた装置(?)です。
マクラメのロープに色バリエが欲しくて初めて買った粉末状のダイ(染料)。試しに染めてみたコットン糸がとても可愛かったので、7色のタッセルを作りました。原色を混ぜて別の色を作るなど、なるほどキッズが好むクラフトであることがよく分かります。
色褪せしたTシャツやジーンズを蘇らせたり、黄ばみが目立ってきた白のタオルやベッドリネンを思い切って好きな色に変えたりと、慣れればこれほど実用的なクラフトはないかもしれません。持ち物をより長く使うためのクラフトと思うと、エコ的な要素も大きいですね。
思ったよりハードルの低かった染め物クラフト。ぜひ試してみてください。