目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
数回スタンプを重ねることでディテールを出し、よりリアルなイメージが作り出せるレイヤースタンプ。お花の影やフルーツの艶、動物の毛並みなどを写実的に表現できるので、カードメイキングでは人気のタイプのスタンプセットです。
アクリルブロックもクリアスタンプも透明なのでピースを重ねるのは比較的簡単ではありますが、やはり手作業なのでちょっと気を抜くとずれが生じてしまうことがあります。
ここではコーディネートダイでテンプレートを作り、スタンピングツールにセッティングして時間短縮と大量生産を図る方法をご紹介いたします。最初の準備を丁寧にすれば、あとは機械的にどんどんスタンプするだけ!とっておきの方法です。
・レイヤースタンプ
・コーディネートダイ
・インクパッド
・スタンピングツール
・ペーパー
レイヤースタンプとコーディネートダイのセットを使います。チェリーは本体とディテールの2層で仕上げるデザインですが、茎と葉っぱが果実とは別になっているので、合計4ピース、つまり4回スタンプする必要があります。
アクリルブロックに貼り付けてひとつひとつ重ねる、通常のやり方です。チェリーの本体をピンクに近い薄い赤のインクでスタンプします。
チェリーのディテールには、本体に使ったインクよりも濃い色を選びます。
重ねてスタンプします。椅子から腰を上げ、真上から見下ろすようにすると上手くいきます。
同様に薄い緑で葉っぱと茎の本体を、濃い緑でディテールを重ねます。
これをコーディネートダイ(使い方と説明はこちら)でカットすれば…
カードのモチーフにもアルバムページのエンベリッシュメントにもなる鮮やかなチェリーのパーツのできあがりです。
細心の注意を払えば失敗なくきれいに重ねることができますが、手仕事なのでやはりずれが生じてしまいます。また、茎と葉っぱが果実とは別ピースのスタンプなのに、ダイはひと続き。少しの角度の誤差のせいでうまくコーディネートしない可能性も出てきます。
ちょっと遠回りしますが、スタンピングツールを使って毎回きっちり合わせられる方法があるんです。最初にテンプレートを作って丁寧にセットアップすることで、時間短縮と量産が実現します。
最初に用意するのは、テンプレート。スタンプするペーパーと同じくらいの厚さのペーパーをコーディネートダイでカットしてチェリーの形の窓をあけます。
窓の数は、スタンプする回数と同じ。この場合は4回なので、チェリーの窓も4つあけました。これがテンプレートになります。
スタンピングツール(詳しくはこちら)にセットします。
窓に合わせてスタンプを置きます。
スタンピングツールのふたを閉めて軽く押しつけます。
ふたの裏側にスタンプが貼り付き、スタンバイができました。
スタンプペーパーをダイカットします。
ダイカットしたペーパーをひとつめの窓にはめ込みます。
インクをつけて…
ふたを閉じて軽く押しつけます。
1回めのスタンプが完了したら…
ペーパーを外し、次の窓に移動させます。
インクをつけて…
2回めのスタンプ。
もしもずれていたら、スタンピングツールからスタンプを剥がし、配置し直します。最初が肝心。ここさえきちんとしておけば、後での量産がとっても楽になります。
3つめ、4つめとスタンプし、ずれが気になるようならその都度直します。
数回の調整を経て…
満足できるチェリーになりました。
ここからは一気に大量生産。欲しい数だけペーパーをダイカットします。
テンプレートにはめ込んでスタンプします。ひとつめのチェリーをスタンプして次の窓に移動させたら、空いたところにもう1枚のペーパーをセッティング。こうすることで、1回のスタンピングで複数の箇所をカバーすることができるのです。
1回のアクションで4箇所スタンプ。これぞ時間短縮&大量生産。
押し出すように次々とスタンプすれば…
あっという間にチェリーのパーツがこんなにたくさんできました。
複数のスタンプを別の色のインクで重ね押しをすることでリアルなイメージが表現できるレイヤースタンプ。ディテールが出せるだけでなく、必然的にカラフルに仕上がるので、とても人気のあるスタンプです。
クリアスタンプなのでアクリルブロックの上から透けて見え、重ねるのは比較的容易と言えますが、それでもやはりずれないようにレイヤーにするには細心の注意を払う必要があります。ひとつひとつをハンドスタンプする場合は、椅子から腰を上げて真上から見ると上手くいきます。
ここではスタンピングツールを用いて短時間にたくさん作れる方法をご紹介いたしました。コーディネートダイでテンプレートを作り、それにパーツをはめ込んでスタンプを行う方法です。これだと最初のセッティングさえ丁寧にすれば、あとはそれほど気にせずどんどんと大量生産することができます。
ひとつだけ欲しい時は割に合わない準備作業かもしれませんが、同じカードを複数枚作りたい時や後々のアルバムの飾り用に作り置きをしておきたい場合にはもってこいの方法です。スタンプの数と同じ数だけダイカットしたペーパーをスタンピングツールにセッティングし、その上にスタンプを配置するだけ。
唯一のコツは、配置の調整を丁寧にすること。最初だけがんばれば、あとはスイスイの大量生産が可能です!お手持ちのレイヤースタンプでお試ししてみてはいかがでしょうか。