目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
自宅用に、プレゼント用に、カフェショップの販売用にと、過去十数年の間にコースターはおそらく50種類以上作っていますが、その中で最も愛されているであろうものが、実家で使われている4枚セット。
毎年帰省するたびに「まだ現役なんだ」と話題になります。
柄入りと無地のコットン生地の間に薄手のキルト芯を挟んでぐるぐると迷路のようにキルティング加工したもので、昨年冬の帰省時にはちょうど10年を迎えていました。
キルト芯を挟んでいるのでほんの少しふかふかで、グラスやマグを置く時に安心感があります。
そして生地だけのコースターより吸水性がうんと高いので、氷入りの飲み物を長時間放置してしまっても溜まった水滴がテーブルまで浸みません。
母によると、洗濯してもすぐ乾くそう。
私も欲しいなあ、と思っていたので、ぐるぐる迷路のキルト加工にぴったりのギンガムチェックの生地を買ってさっそくコースター作り!
キルト芯を重ねるところと仕上げのキルティング以外は基本のコースターの作り方と同じく、とても簡単です。
・希望の出来上がり寸法に2cm足した正方形の生地2枚(ギンガムチェック1枚、無地1枚)
・生地と同じサイズの薄手のキルト芯
・裁ちばさみ
・糸切りばさみ
・待ち針
・布用印つけペン
・ミシン糸
・へら
・目打ち
・ミシン
・アイロン
希望の出来上がり寸法に2cm足したサイズにカットした生地を、表と表が接するように重ねます(「基本のコースターの使い方」参照)。
裏表が同じに見える生地なのでややこしいですが、黒の生地は表を上に、ギンガムチェック柄の生地は表を下に向けています。
生地を2枚重ねた上に、キルト芯を乗せます。
待ち針を打ちます。
ここを数センチ、縫わずに開けておきます。
印つけペンで縫線を引いても良いですが、直線の単純な作業なので、ミシン本体のプレートに入っているガイドを頼りに縫代1cmで縫っていきます。
私のミシンはアメリカ製なので、インチ単位。
生地の端を3/8インチに合わせるとだいたい1cmの縫代になります。
最初の数針を縫ったら、返し縫いをします。
角に来たら、針を下ろした状態で押さえを上げ、生地を90度回転させます。
針が生地に刺さっているので、ずれることなく方向転換ができます。
次の辺を縫い始める時に押さえを下ろすのをお忘れなく。
縫い終わりも、数針返し縫いします。
返し口を残して4辺縫いました。
角を切り落とします。
こうすることで、裏返した時に生地が6重以上にならず、角がごろごろしません。
縫い残した返し口から中の生地を押し出し、表と裏をひっくり返します。
厚みがあるので少々きついかもしれませんが、返し縫いで補強してあるので大丈夫です。
キルト芯が2枚のコットン生地の間に挟まれた形になりました。
角はヘラを使うとうまく出せます。
縫い目に引っ掛けないように気をつけて外側から目打ちを入れて整えると、よりしっかりとした角になります。
アイロンをかけ、仕上げのステッチを入れます。
このままのふんわりとした雰囲気がお好きであれば、返し口を縫い閉じるだけでOK。
基本のコースターのように、まわりにだけ仕上げのステッチを入れてもよし。
私はギンガムチェックのラインに沿ってぐるぐるとステッチを入れ、全体をキルティング加工。
返し口のところでなくても、どこから始めても構いません。
縫い始めは返し縫いをして補強します。
4辺めの終わりは、最後の角のひとつ手前の交差点で右折です。
ギンガムチェックのラインに沿って、前のステッチと並行にどんどん縫い進めていきます。
最後真ん中に来たら、返し縫いをして糸を切ります。
ぐるぐるぐるっと渦巻き状にステッチが入り、キルティング加工ができました。
裏から見た方が分かりやすいかも。
表から見るとあちこちずれていますが、これもハンドメイドの味わいとご愛嬌…
…なんて思えるようになったのはごく最近のことで、実家のコースターを作った10年前の私はかなりのきっちり派。
自分でも驚くくらい等間隔で真っ直ぐに入っており、しかもチョコレート色の生地に赤い糸という配色でステッチをわざと目立たせるようなデザインなのです。
当時の私のように「ちょっとでも曲がっていると許せない!」という方には、シームリッパーでほどいてやり直しという道もあります。
2つに割れた先端の片方が尖っており、間の谷の部分が鋭い刃になっているソーイングツールです。
縫い目にスッと差し込んで真ん中の刃でカット。
とても便利な道具で、ダイソンのローラーにデンタルフロスが絡まった時に夫が借りに来るのもこのシームリッパーです。
2枚めのコースターはもっと集中してゆっくり縫ったので、比較的きれいにステッチが入りました。
キルティング、なんていうとなんだか上級者さん向けのように聞こえるかもしれないけれど、実は定義は布と布の間に綿のシートを挟むこと。
簡単で小さな、コースターのようなプロジェクトから始めてみませんか?