目次
- 1.材料と道具
- 2.海塗りの基本技法
- 3.応用レシピ3点
- ① 2色の着色剤を混ぜて作る雫形バージョン
- ② 2色のレジン液を組み合わせるツートンバージョン
- ③ カラーレジンで着色する短冊形バージョン
- 応用バージョンの仕上げ(①〜③共通)
- 4.ピアスパーツの繋ぎ方
- 5.まとめ
蒸し暑い日々が続いていますね。みなさま、趣味の時間はどのように楽しんでいらっしゃいますでしょうか。こんな時期こそエアコンの効いた心地よいお部屋で新しいハンドメイドにチャレンジ!爽やかな海をモチーフにしたレジンのアクセサリー作りをご提案いたします。
夏のレジンアクセサリー作りで人気のあるのが、「海塗り」の技法。レジンの透明感を活かし、涼しげなブルーやティールに色付けたベースに映える海の波紋の模様を付けるテクニックです。星の砂やマリンモチーフのシールも使って海の欠片のようなチャームを作ってみましょう。
「海塗り」の詳しいやり方と応用レシピ3点を順にご紹介いたします。
シリコンマット
UVカラーレジン
ハーバリウム用シール
ピアスフック
ネイル用ピンセット
9ピン パーツクラブPC-300050-R
ガラスビーズ 4mm
レジン用着色剤
星の砂
ヒートンキャップ
調色パレット
(お持ちのモールドで代替可能、本文では「調色パレット」と表記しています)
工具
作家のためのレジン ぷっくりタイプ
作家のためのレジン さらさらタイプ
UVライト
調色スティック
・エンボスヒーター
シリコンマットを敷きます。
クリアレジン液を調色パレットに出します。
シアンの着色剤をごく少量加え、調色スティックでよく混ぜます。
かき混ぜた際に気泡がたくさん入ってしまった場合は、エンボスヒーターで温めて飛ばします(気泡の抜き方はこちら)。「作家のためのレジン」のような気泡のできにくいレジン液を選ばれるのも良いでしょう。
気泡を抜いた着色レジン液をシリコンマットの上に垂らします。
調色スティックでレジン液を広げ、たまご形にします。
5分硬化します。
硬化したレジンパーツを剥がさず、マットごと裏返して裏からもライトを当てます。
3分硬化します。
シリコンマットを表に返します。
硬化したレジンパーツを調色スティックなどでシリコンマットから剥がし、裏返しに置きます。
上部にクリアレジン液を少し塗ります。
ヒートンをクリアレジン液の上に乗せ、固定した状態で1分硬化します。
次に海の波紋を表現するためのレジン液を準備します。調色パレットにクリアレジン液を出し、ホワイトの着色剤を加えます。あまり濃くなり過ぎないように気をつけ、少しずつ足します。作る量にもよりますが、ここでは合計3滴垂らしました。
調色スティックなどでしっかりと混ぜます。
エンボスヒーターで気泡を飛ばします。
たまご形のレジンパーツの上に塗ります。
調色スティックの先にごく少量取り、ちょこっと乗せるようにホワイトのレジン液の上に1滴ずつ垂らして模様をつけます。際の部分は小さく、中心に向けてだんだん模様が大きくなるように垂らしていきましょう。
3分硬化します。
ハーバリウム用シールを乗せてデザインを足します。クリアレジン液を表面が平らになるように塗ります。
シールを台紙から剥がし、レジンパーツに収まるよう余分な部分をはさみでカットします。
クリアレジン液の上に乗せます。
調色スティックで位置の微調整をします。
星の砂を乗せます。
3分硬化します。
最後の仕上げです。表面がぷっくりするくらいまでクリアレジン液を塗ります。この作業には「作家のためのレジン」のぷっくりタイプがおすすめです。
フチまでしっかりとクリアレジン液を行き渡らせます。
5分硬化します
完成です。
基本の海塗り技法を用いた応用作品を3点ご紹介いたします。アレンジしているのはベースのみで、海塗りを含むヒートンの接着とそれ以降のプロセスは共通しています。
ひとつめの応用レシピは、ブルーとグリーンの2色の着色剤を混ぜてベースをティールカラーにした雫形のペンダントです。調色パレットにクリアレジン液を出し、ブルーの着色剤のみを入れてしっかりと混ぜます。
ブルーのベースに少しずつグリーンの着色剤を混ぜ合わせます。
お好みの色になったら、エンボスヒーターで気泡を飛ばします。
シリコンシートにレジン液を乗せ、形を整えて5分硬化します。
続いての応用レシピは、2色のカラーレジン液を別々に作って合わせるツートンカラーを楽しむペンダントです。調色パレット2つにクリアレジン液を出し、それぞれにシアンとブルーの着色剤を入れてよく混ぜます。必要あればエンボスヒーターで気泡を飛ばします。
シリコンマットの上にカラーレジン液を垂らします。左下1/3がブルーで右上2/3がシアンのたまご形になるように少しずつ垂らします。
たまご形に整えたら、調色ステックの先を上下に動かして2色のレジン液の境目をぼかします。5分硬化します。
3つめの応用レシピは、着色剤の代わりに100円ショップで手に入るカラーレジンで色をつけるバージョンです。
カラーレジンを調色パレットに出し、エンボスヒーターで気泡を飛ばします。
3.5x1.2cmの長方形を2つ描いた作製図案をシリコンマットの下に置きます。長方形の枠内にカラーレジンを垂らし、調色スティックの先で広げます。すぐに縮んでしまいますので、2つ一気に作ろうとせずひとつずつ形を整えて硬化しましょう。
片方5分硬化したら、もう片方も形を整えて5分硬化します。
いずれの応用作品も、ベースの製作以降のプロセスは共通しています。基本技法のおさらいを兼ねてご説明いたしましょう。
パーツの上部にクリアレジン液を少し塗ります。ヒートンをクリアレジン液の上に乗せ、固定した状態で1分硬化します。
ホワイトに着色したレジン液を塗り、調色スティックの先にクリアレジン液を少量とってトントンと1滴ずつ垂らします。
クリアレジン液を表面が平らになるように塗ります。
お好みのハーバリウム用シールや星の砂を乗せてデザインを作り、3分硬化します。
仕上げに、表面がぷっくりするくらいまでクリアレジン液を塗り5分硬化します。
出来上がった海塗りのレジンチャームを他のパーツや留め金具と接続してピアスに仕上げましょう。
9ピンにガラスビーズを通し、根本から直角に曲げます。ワイヤーを根本から9mm残してニッパーでカットします。
丸やっとこでワイヤーの先端を挟み、くるっと巻いて輪を作ります。
輪の部分を開き、パーツとピアス金具を通して閉じます(開き方と閉じ方はこちら)。
3種類のピアスの完成です!
夏のレジンアクセサリー作りに大変人気のある、海塗りの基本のやり方をご説明いたしました。ブルーまたはティールなどの海色で作ったベースの上に極薄いホワイトのレジン液を塗り、透明のレジン液を1滴ずつ乗せて波紋を表現する技法です。
きれいな海塗りを実現させるポイントのひとつは、ホワイトのレジン液を淡く仕上げること。着色剤をほんの1滴ずつ加え、様子を見ながら必要に応じて足します。ホワイトのレジン液に透明感を残すことで、よりリアルな海の波紋に近づけられます。
ホワイトの上に乗せるクリアレジンの大きさに変化をつけるのもうまく作るためのポイントです。縁は小さく、中心に向けて大きくすると自然な印象に仕上がります。最後にレジン液を盛ってぷっくりさせましたので、波紋の大小がさらに引き立ち、立体感も増しています。
基本の技法の他、3種類の応用バージョンのレシピもご紹介いたしました。ブルーとグリーンの2色の着色剤を混ぜたティールバージョンは、それだけでもかなり違った印象に。配合を変え、お好きな色味に仕上げられます。
2つめの応用レシピでは、2色の着色剤それぞれを使って別々のカラーレジンを用意。混ぜずに並べることでツートンカラーのデザインが完成します。境目をスティックの先などで均して自然なグラデーションにすれば、海の浅深も表せます。
着色剤を使わず、カラーレジンのみでベースを仕上げる方法も応用レシピとしてご紹介いたしました。100円ショップで購入できるので手軽にチャレンジしてみたい方には最適の方法です。
まだまだ暑い日が続きます。見ているだけで涼しくなるようなマリンアクセサリーを作って残りの夏を楽しみましょう!