目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
私のまわりには1月生まれさんが大変多く、クリスマスが終わると直ちにバースデーカード作りが始まります。同年代の友人やちびっこに送る愛嬌のあるラブリーなデザインのスタンプはいくらでも持っているけれど、50代、60代の自分より目上の方々向けとなると、毎回クラフト棚をごそごそとやらなければなりません。
今日選んだのは、カード台紙一面を埋めるほど大きなサイズのブーケのスタンプ。ブラックインクの代わりにゴールドのエンボスパウダーを使うことでゴージャスさが加わるだけでなく、ヒートエンボスしたところはお水を弾くので水彩絵具での色ぬりもスムーズになります。
誰にでも簡単にニュアンスが出せる顔彩耽美を使い、ゆるゆるっ、ふるふるっと仕上げていく、私の癒しのクラフト時間。水筆ぺんとパレット代わりのアクリルブロックのコンビで、より手軽にカード作りを楽しみます。
・ブーケのスタンプ
・アクリルブロック
・水彩画用紙
・パウダーツール(あれば)
・エンボスインク
・エンボスパウダー
・ヒートツール
・水彩絵具(顔彩耽美を使用)
・水筆ぺん
・フレーズのスタンプ
・ヴェラムペーパー
カードサイズにカットした水彩画用紙を、ひとまわり大きい要らない紙に仮どめします。こうすることでヒートツールの熱から指を遠ざけることができ、また、絵具の乾いていない本体に直接触れずに作業を進めることができます。
ヒートエンボスをする際、あれば静電気除去剤をペーパーの表面に擦ります(詳しくはこちら)。
袋タイプのものを使っていましたが、ブラシ付きボトルのパウダーツールも買ってみました。手に粉が付かないし、シールのぺたぺたをなくしたい時などにも便利ですが、効果はどちらのタイプも一緒です。
クリアスタンプをアクリルブロックに貼り付けます(詳しくはこちら)。
エンボスインクをつけます。インクパッドよりもスタンプの方が大きい場合は、スタンプ面を上にして机に置き、パッドを伏せて少しずつ動かしながらポンポンとつけていくとうまく行きます。
静電気除去剤を擦った水彩画用紙にスタンプします。
ゴールドのエンボスパウダーを振りかけます。
2つに折ったコピー用紙やチラシなどの上でパウダーをかけると、後片付けがとても簡単になります。たっぷり振りかけて…
傾けて余分なパウダーをペーパーの上に落とします。
しつこい粒子は、裏側からトントンと軽く叩くと落ちます。それでも残るようなら、乾いたブラシの先などで払います。
落としたパウダーは、ペーパーの折り目に沿ってザーッと瓶の中に戻します。
ヒートツールで。加熱してパウダーを溶かします(詳しくはこちら)
パウダーが溶けて、ツヤツヤなゴールドの凸凹模様になりました。ヒートエンボスしたところは防水加工になっています。つまり水気を弾く性質があるので…
水彩絵具を使った着彩に大変適しているのです。もう底が見えている色もある、愛用品の顔彩耽美を使います。
パレットも絵筆も持っていますが、いちばん手軽なのはこのコンビ!レザバーにお水を入れて使う筆ぺんと、常に手元にあるスタンプ用のアクリルブロックです。
ブラシの先で固形絵具をちょいちょいと拾い、パレット代わりのアクリルブロックの上で筆ぺんのお水と混ぜます。
多めのお水で薄めた絵具をふるふるっと乗せていきます。ヒートエンボスしたラインが水分を弾くので、あまり神経を集中させなくてもはみ出さずに塗ることができます。
別の色を使う時も、筆を洗わずそのまま続けられるので本当に楽なんです。
筆に付いている絵具より薄い色を使いたい場合などは、ペーパータオルに擦ります。
すべてのお花と葉っぱに色を入れます。
ライトに仕上げたい場合はワンコートで終了、深みを出したければ2度ぬりします。
ディテールを出すために、最初のコートより筆先の小さいものを使います。
全体ではなく、部分的にちょこちょこと乗せるように色をつけます。
2コート目、終了。
アクセント付けに、部分的に3コート塗りました。
背景にもうっすらと絵具を広げて完了です。
使い終わったら、ブラシの先をペーパータオルに擦り、ついた水分でアクリルブロックの絵具を拭き取るだけ。シンクに持っていかなくても後片付けができるところが大変気に入っています。
お誕生日カードなので、フレーズを入れます。スペースがない場合のフレーズ入れには、何通りか良い方法があります。
ここではヴェラムペーパーを使った方法をご紹介いたします。すりガラスのような、半透明のペーパーです。
スタンプインクも使えますが、ヒートエンボスで文字を入れます。静電気除去剤を擦り…
エンボスインクでスタンプ。
ホワイトのパウダーをかけて…
加熱して溶かします。
カードの幅より少し長めの帯状にカットします。
半透明の台紙にツヤのあるホワイトの文字が映えます。
フレーズを入れたヴェラムのボーダーをバランスよく配置します。
ヴェラムは半透明なので、いつものテープのりを使うとプツプツが透けて見えてしまいます。ヴェラム専用のグルーなどもありますが、ここでは裏へ折り込んで接着するためにペーパーを長めにカットしています。
カード台紙に貼り付けると隠れる部分なので、テープのりでもセロファンテープでもなんでもOKです。
裏側にテープのりをつけます。水分でペーパーが反り返り気味なので、広範囲につけます。
2つ折りのカード台紙(作り方はこちら)の表紙に貼り付けます。
大人向けのお花のバースデーカードの出来上がりです。
ニュアンスのある色ぬりが簡単にできる、呉竹の顔彩耽美。水筆ぺんを使えば筆洗いバケツも要らず、いつも手元にあるアクリルブロックをパレット代わりにすれば後片付けも席をたたずに楽々です。
濃淡を容易に調節できるのが水彩絵具の良いところ。多めのお水で薄めた絵具でスタートし、2コート、3コートと部分的に色を足していけば、どなたにも失敗なく奥行きとディテールが表現できます。
私はラフ感を出すためにわざとはみ出しや塗り残しをしていますが、スタンプには普通のインクの代わりにヒートエンボスを使っているので、きっちり塗り込めたい場合もスムーズに作業できます。
スペースがない場合のフレーズ入れには、ヴェラムペーパーを使った方法も。柄の上に直接文字を入れるとうるさくなりがちですが、半透明のペーパーを入れることでスッキリします。すりガラスのこちら側にフレーズ、向こう側に背景、という雰囲気になり、デザイン性もアップするので、知っていて損はないテクニックです。
すぐには収まりそうにないコロナ流行。直接会えない分、お誕生日や記念日などには手作りカードでしっかりメッセージを伝えたいと思っています。
固形絵具を使ったカード作りは、初心者さんにも上級者さんにもおすすめです。