目次
- 1.材料と道具
- 2.研ぎ方
- 3.まとめ
アルバムページの飾りにしようと、しばらくしまい込みっぱなしになっていたハートのレースのパンチでボーダーをカットしました。大好きで一時期はしょっちゅうスクラップブッキングに使っていたこのボーダーパンチは、10年以上前に買ったもの。久しぶりにカットしてみたら、案の定、レバーがかなり重く、ペーパーの切り口の毛羽立ちも少し気になります。
圧をかけてカットするダイと違い、クラフトパンチはハサミのように刃と刃が擦れ合うため、使って行くうちに切れ味が悪くなります。これは品質などにはあまり関係なく、構造上仕方のないこと。よほどのお気に入りなら買い替えをすることもありますが、残念ながらこのデザインはすでに廃盤。とっておきのクラフトのために、大切に手入れをしながら騙し騙し愛用しているパンチがこの他にもいくつかあります。
買ったばかりの頃のようにサクサク切れなくなったパンチの刃は、どなたの家にも必ず常備されている身近なアイテムで簡単に研ぐことができます。やり方とコツをご紹介いたします。
・研ぎたいパンチやハサミ
・アルミホイル
・(あれば)ワックスペーパー
これが問題のボーダーパンチ。バレンタインのスクラップブッキングのために選んだのを覚えています。
カットしたものをズームアップしてみると、スカロップのてっぺんが毛羽立ち、ハートの内側のラインのシャープさも失われているのが分かります。
他にもいくつかレバーが重く感じられるボーダーパンチがあったので、今日はクラフトをお休みしてお手入れDAY!大切な道具を定期的にケアするのも、ストレスフリーなクラフトを楽しむ秘訣です。
パンチを研ぐのに必要なのは、ズバリ、アルミホイルのみ。どこのご家庭のキッチンにも常備されている、食品などを包む普通のアルミホイルです。お持ちであれば厚手のヘヴィデューティー仕様のアルミホイルの方が扱いやすいですが、ここでは通常のペラペラの薄手のものを使います。
パンチの幅があれば十分。小さく裂きました。
アルミホイルを2つに折ります。
1枚でも効果は変わりませんが、重ねることでペラペラの薄いアルミホイルも多少扱いやすくなります。
研ぎ方は簡単。これをパンチするだけです。
パンチを移動させながら何回か繰り返します。
千切れたアルミホイルのくずが詰まってパンチしにくくなったら、指で取り除きます。
細かいくずは、パンチを逆さまにして上から軽くトントンと叩くと良いでしょう。
気が済むまでパンチを繰り返します。
さて、効果はいかに?試してみましょう。
流石に古いパンチなので買ったばかりの頃のようには行きませんが、スカロップは確実に滑らかになり、ハートの内側のボソボソも多少目立たなくなっています。何よりレバーが軽くなり、「大丈夫かな?」と心配しながら恐る恐る力を掛ける必要がなくなりました。それだけでもだいぶ負担が軽くなっていると思います。
ついでにハサミも研ぎました。チョキチョキ、チョキチョキ、無心になってぐるぐると渦巻き状にカットして、しばし時間を忘れました。
オプションで、ワックスペーパーで仕上げをします。
やり方は、アルミホイルで研ぐのと同じ。小さくカットしたワックスペーパーを折って重ね、パンチします。ワックス(ろう)がパンチの刃をコーティングし、滑りを良くするのです。
とても薄いのでカットし切れないかもしれませんが、刃と刃の間に挟まれば効き目はあります。
ワックスペーパーで仕上げをすればシャープさがより長く続きますが、刃の研磨自体はアルミホイルだけで出来ていますので、省略してもOKです。
使っているうちに切れ味が悪くなってしまうクラフトパンチ。構造上避けられないことなので、大切に末長く愛したいパンチ、特に廃盤になっていて買い替えのできない(またはオークションなどで高値になっている)デザインのものは、定期的にお手入れをしています。
パンチを集め始めた頃は、オイルを差したり紙やすりで擦ったりもしてみました。でも何度か試すうち、アルミホイルとワックスペーパーを使った方法が一番手軽で効果的であると気が付きました。思い立った時にすぐに、いつも家にあるもので出来るのも利点です。
ペーパークラフトだけでなく、お弁当用に海苔などを飾り切りするためにパンチをお使いの方も多いのではないでしょうか。オイルも薬品も使わないので、食品に直接触れるパンチもこの方法で安全に研ぐことができます。
あまり不便を感じていない方も、騙されたつもりでパンチやハサミでアルミホイルを切ってみてはいかがでしょうか。「わ!こんなに重くなっていたんだ!」と、知らず知らずのうちに切れ味が悪くなっていたことに気付かされるかもしれません。