目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
楽しかった夏ももう終わり。秋が深まるこの季節は、夜空を眺めるのに最適な気候です。「作家のためのレジン」の9月の定期便のパッケージは、月と星のデザイン。まさに今の時期の夜空を連想させてくれるパッケージ!そこでこれにちなんだレジンアクセサリー作りをしてみました。
みなさんは流れ星を見たことがありますか?「流れ星が消えるまでに3回願い事を唱えるとそれが叶う」といったロマンチックな言い伝えもありますよね。そんな稀にしか見られない流れ星を球体に閉じ込めた、あなただけの特別なレジンのチャームのレシピをご紹介いたします。
球体を作るためと言っても過言ではないレジンの定番ツール。そう、半球モールド!今回もおなじみアイテムを使います。半球モールドを使って半球を2つ形成してから合体させるレシピです。他に必要なアイテムも比較的馴染みのあるものばかりなので、初心者さんにも取り組みやすいでしょう。
流れ星を上手く表現するコツや凹凸のない綺麗な球体の仕上げ方のポイントはもちろん、シンプルな夜空からオーロラが浮かぶ夜空までアレンジ豊富な球体の作り方をご紹介いたします。
レジン液
半球モールド
マスキングテープ
調色パレット
着色剤
調色スティック
星
ブリオン
クラフトワイヤー
平やっとこ
UV/LEDライト
エンボスヒーター
ピンバイス
ヒートン
ピンセット
輪ゴム
ヤスリ
デザインナイフ
着色レジンを作ります。調色パレットまたは適当なモールドを4つ用意し(道具の説明はこちら)、マスキングテープで埃を取り除きます。
透明のレジン液を流し入れます。1つには少し多めに、残りの3つには少なめに入れます。
少し多めのレジン液に青と黒の着色剤を混ぜ入れ、紺色に着色します。容器のふちに出して少しずつ配合すると上手くいきます。
少なめに入れた残りのレジン液それぞれに、水色と黒、緑色と黒、そして黄色と黒の着色剤を入れます。
さらに4つ全てに白と金の着色剤を少しずつ入れます。今回は曇りがかった雰囲気を表現するために白を入れますが、グラデーションにするのが難しくなるので省いても構いません。
調色スティックでよく混ぜます。
エンボスヒーターで温めて気泡を抜きます(詳しくはこちら)。気泡を抜いたら冷まします。
半球モールドを2つ用意し、マスキングテープで埃を取り除きます。
半球モールドに表面がふっくらするくらいまで透明のレジン液を流し入れます。目に見える気泡を全て取り除いたら、光と埃が入らないようアルミホイルで包んでしばらく置きます。
もうひとつの半球を作ります。最初に紺色のレジン液をモールドの半分くらいまで入れます。
次に青色のレジン液を重ねます。調色スティックの先に取り、モールドの手前側のみに少量ずつ入れて青色に変化させます。
緑色と黄色でオーロラを描きます。球の中心より少し上に調色スティックで緑色の線を引きます。
緑色の線の下に黄色の線を引き、上から叩くように刺して色を混ぜます。途中で青色も足しながら、レジンをモールドの7割くらいの高さに収めましょう。
120秒硬化します。
透明のレジン液をモールドの8割くらいの高さまで流し入れます。気泡があればピンセット等で丁寧に取り除きましょう。
気泡がなくなったことを確認し、120秒硬化します。
封入するパーツを用意します。すぐに取り出せるよう、また、紛失しないよう、空のモールドやパレットなどにあらかじめ集めておくとよいでしょう。星にはネイルパーツを使用します。たくさんではなく、1、2個にとどめる方が綺麗に仕上がります。
ネイル用の細いワイヤーを5mmくらいの長さに切ります。
直径0.8mmくらいの小さなブリオンを5つほど用意します。
調色パレットまたは適当なモールドに透明のレジン液を少量出します。調色スティックの先にレジン液を取って中央あたりに少量塗り、その上に星のパーツを乗せます。
星からスッと線を描くように透明のレジン液を塗り、その上にワイヤーを乗せて60秒硬化します。今回は1つだけですが、星を2つ使う場合はこの段階で両方とも乗せましょう。
流れ星の周り5か所に透明のレジン液を塗り、その上にブリオンを乗せて60秒硬化します。モールドの端から5mmくらいまでに配置されたブリオンは拡大されて見えなくなってしまうので、真ん中に寄せて並べます。
接着したパーツの上から透明のレジン液を塗り、60秒硬化します。先にコーティングをすることで、後でレジンを注いだ時にパーツから気泡が漏れ出るのを防ぐことができます。
コーティングした上から表面がふっくらするくらいまで透明のレジン液を流し入れ、丁寧に気泡を取り除きます。
シリコンシートまたはモールドの平らな面などを丁寧に被せ、120秒硬化します。
被せたシートを丁寧に取り外し、表面と裏面をそれぞれ120秒ずつ硬化します。
しっかりと硬化したことを確認し、取り出します。
アルミホイルを被せておいた半球モールドの透明レジンに気泡がないことを確認します。シリコンシートまたはモールドの平らな面などで蓋をして、表裏の両面をそれぞれ360秒硬化します。
できた半球パーツを取り出し、前後に倒すように千切ってバリを切り離します。残ったバリはヤスリやデザインナイフで削って綺麗に取り除きます。
パーツ作りに使用した半球モールドを手元に戻します。着色レジンで作った半球の平らな面にたっぷりめの透明レジン液を出し、調色スティックなどでふちまで広げます。
透明の半球をそっと合わせて半球モールドに戻し、120秒硬化します。
2つの半球がしっかりくっついていることを確認したら、境目の凹みを透明レジン液で埋めて120秒硬化します。
ピンバイスを使ってヒートン用の穴を開けます。
ヒートンの先に透明のレジン液を少量付けて穴に挿します。透明の半球が正面です。ヒートンの輪が正面を向くように調節して120秒硬化します。
平やっとこでヒートンを掴み、持ち手を輪ゴムで固定します。
調色パレットに透明のレジン液を流し入れ、球体を浸してコーティングします。
余分なレジン液をしっかり落とし、くるくる回して全体にまんべんなく行き渡らせます。
回しながら120秒硬化します。
置いた状態で120秒、ひっくり返してさらに120秒硬化します。表面のベタつきが心配な方はさらに数分ライトに当てた状態で放置するとしっかり硬化できます。
流れ星の球体チャームの完成です。
流れ星が輝く綺麗な夜空の球体のレシピをご紹介いたしました。モールドにレジン液を流し入れて半球を2つ作り、後で合体させて仕上げるチャームです。複数の着色剤を混ぜたり背景にオーロラを描いたりすることにより、幻想的な美しさを表現することができました。
「作家のためのレジン」の定期便のパッケージがとても気に入ったので、今回はそのデザインを再現するために合計4色のカラーレジンを作って本体を形成しました。レジン初心者の方は1色だけで作ってもよいでしょう。紺色のみでシンプルに仕上げるのもまた素敵です。
オーロラを描くためのカラーレジンには、白の着色剤を混ぜています。モヤッとしたオーロラの雰囲気に近づけるには、多めに入れる方が良いでしょう。少なめにすると、光が透けた時だけ色の違いが見えるようになります。
封入材にはネイル用の星パーツを使用しました。星はたくさん入れず、1、2個に抑える方がすっきりと綺麗に仕上がります。2つ使用する場合はパーツを接着する段階で両方とも乗せます。
星パーツとワイヤーで作った流れ星の周りにはブリオンも散らしました。ブリオンの配置には注意が必要です。端から5mmくらいの範囲内だと、球体にした時に拡大されて見えなくなってしまうのです。寄せ過ぎかな、と感じるくらいぎゅっと真ん中に寄せて並べると上手くいきます。
半球の断面を平らに仕上げるため、仕上げにはシリコンシートやモールドの裏側などを蓋代わりにして硬化します。その際にレジン液が漏れ出してできるバリを丁寧に取り除くのも完成度を高めるための大切なポイントです。大きなバリは指で摘んで前後に倒すようにして切り取り、残りはヤスリやデザインナイフで滑らかにします。
ここではデザインナイフで削り取る方法を用いていますが、慣れない方にはヤスリの方が使いやすいのでおすすめです。球体は安定させにくいので、鋭利な刃物は怪我のもとにもなりかねません。
チャームとして鞄などにつけるもよし。置物として癒されるもよし。様々なレジンアクセサリーに加工できるだけでなく、色や模様も多様なパターンにアレンジ可能です。ぜひ作ってみてはいかがでしょうか?