目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
爽やかな酸味とみずみずしさが魅力のレモン。その明るい黄色は見ているだけで気分がシャキッと引き締まるような清涼感を与えてくれます。今回はそんなレモンの断面をリアルに再現したレジンパーツの作り方をご紹介いたします。
使用するのは、100円ショップで手に入る半球モールド。果肉のつぶつぶ感や白い皮の質感、中心にある果心のようなディテールまで工程を重ねながら少しずつ丁寧に作り込みます。薄い黄色、白、濃い黄色の3色のレジンを使い分けることで、レモンならではの透明感やグラデーションを表現しました。
着色レジンに何度も浸して厚みを出す、雫型にレジンを置いて果肉を立体的に仕上げるなど、細かい作業の積み重ねがリアルに仕上げるためのポイントです。工程は多いかもしれませんが、ひとつひとつ丁寧に仕上げていくことでどなたにも完成度の高い作品が望めます。
ピアスやチャームにアレンジしたり、ミニチュアのフード小物としても映えるレモンパーツ。よりリアルに仕上げるためのコツやポイントも合わせ、詳しい作り方をご説明いたします。
作家のためのレジン
作家のためのレジン着色剤
半球モールド
調色パレット
調色スティック
UV-LEDライト
エンボスヒーター
デザインナイフ
粘着ゲル両面テープ
3色のカラーレジンを作ります。調色パレットまたは容器になる適当なモールドを3つ用意し、マスキングテープで埃を取り除きます。
3つの調色パレットそれぞれに透明のレジン液を流し入れます。
レジンを着色します。ひとつめのレジン液には黄色を少なめに1滴、2つめには濃いめに1滴、3つめには白を濃いめに1滴落とします。
調色スティックでムラがなくなるまでしっかりと混ぜます。
エンボスヒーターで温めて気泡を抜きます(詳しくはこちら)。気泡を抜いたら冷まします。
果肉部分を作ります。直径15mmの半球モールドに薄い黄色の着色レジンを入れ、120秒硬化します。
モールドを裏返して120秒硬化します。
白綿の部分を作ります。直径18mmの半球モールドに白の着色レジンを4分の1くらいまで入れます。
黄色の半球パーツを白の着色レジンの中にそっと入れ、モールドの底まで優しく押します。
白の着色レジンが黄色の半球パーツの高さにくるように、モールドの縁から少しずつ白の着色レジンを足します。
表と裏それぞれ120秒ずつ硬化します。
デザインナイフまたはやすりでバリを削って取り除きます。
先を尖らせます。粘着ゲル両面テープを小さくカットし、適当な棒の先に貼り付けます。
半球パーツの平らな面をテープに貼り付けて固定します。
半球パーツの縁の白い部分に白の着色レジンを塗ります。
白の着色レジンに半球パーツの平らな面以外を浸します。
余分なレジンをしっかり落とし、平らな面を上にした状態でくるくる回しながら120秒硬化します。
白いレジンが薄く黄色が透けている位置から下を白の着色レジンに浸します。
くるくる回しながら120秒硬化します。
この工程を3~4回繰り返し、先端を尖らせます。
外果皮の部分を作ります。濃い黄色の着色レジンにパーツの平らな面以外を浸します。
余分なレジンをしっかり落とし、くるくる回して満遍なく行き渡らせます。
くるくる回しながら120秒硬化します。
重ね塗りし、しっかりと硬化します。
ディテールを描きます。球体モールドの穴にパーツの尖った先端を入れて固定します。
白の着色レジンを平らな面の真ん中に1滴垂らし、外側から真ん中の穴に向けて線を描きます。
線を8本描き、60秒硬化します。
線を濃くしたい場合は重ね塗りします。今回は真ん中のみ濃くしました。
レモンのさのう(つぶつぶ)を描きます。薄い黄色の着色レジンで小さな雫を描いて60秒硬化します。レジンを1滴置き、真ん中に向けてスッと伸ばすイメージで描くとうまくできます。
1粒ずつ描いて硬化する工程を何度か繰り返し、つぶつぶとした果肉感を出します。平らな部分がなくなるまで雫で埋め尽くしましょう。描きにくい場合は点で埋めてもよいでしょう。
全体をしっかりと硬化すれば完成です。
爽やかな黄色が目を引く、レジンならではの艶と立体感を活かした本物そっくりのレモンパーツのレシピをご紹介いたしました。透明感とつぶつぶとした果肉の質感が美しく、思わず食べてしまいたくなるようなリアルさです。
果肉の核となるパーツは、15mmの半球モールドに薄い黄色のレジンを入れて硬化して作ります。これを18mmの半球モールドに流した白の着色レジンの中へそっと沈め、レモンの内皮を表現します。そして白の着色レジンを縁まで追加すれば、レモンの断面のベースが完成します。
表皮の厚みと形状を整えるため、半球パーツの縁に白レジンを塗り重ねてくるくる回しながら硬化します。着色レジンを何度か重ねて先端をやや尖らせた後、濃い黄色のレジンで同様にコーティング。塗り重ねと硬化を繰り返すことで、リアルな皮の質感に仕上がります。
レモンらしいつぶつぶのさのうは、薄いオレンジの着色レジンで小さな雫を描いて表現します。レジンを1滴置き、真ん中に向かってスッと伸ばすイメージで描けば上手にできます。この工程を何度か繰り返して平らな部分がなくなるまでつぶで埋め付くします。描きにくい場合は点で埋めてもよいでしょう。ここは適当に行っても十分リアルな粒感が望めます。
使う半球モールドのサイズやレジンの着色具合を変えるだけで、ライムやピンクレモネード風にもアレンジが可能です。チャームやピアスなどのアクセサリーに応用したりと、アレンジしやすいレシピです。夏のモチーフとしてはもちろん、通年使えるフルーツデザインとしても人気なレモンのパーツ。ぜひ作ってみてはいかがでしょうか?