目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
可愛らしくデフォルメされたサンタさんやトナカイさんをメインにしたポップなカード作りは大好きですが、送る相手を選びます。夫の親戚などの年配者には、毎年トラディショナルなデザインの落ち着いたカードを選ぶようにしています。
クリスマスローズを中心としたフローラルなモチーフの大判スタンプは、まさにそんなシチュエーションにぴったりのアイテム。水彩画用紙にヒートエンボスして固形絵具で色を塗る方法で何枚か作りましたが、ふと「黒の画用紙をベースにしたらどうかしら?」と思いついて試してみましたところ、これが思った以上に満足の結果となりました。
メタリック調の固形絵具の素晴らしい特徴が存分に表れる、パールのような光沢がブラックの背景に美しく映えるクリスマスカードです。
・スタンプ(Christmas Rose)
・静電気除去剤(あれば)
・ウォーターマーク(エンボス)インク
・黒の水彩画用紙またはミクストメディアペーパー
・エンボスパウダー(ゴールドを使用)
・ヒートツール
・顔彩耽美スターリーカラーズ
・顔彩耽美ジェムカラーズ
・水筆ぺん
・パレット(またはアクリルブロック)
・フレーズのスタンプ(またはダイ)
・円形または楕円形のダイ(またはパンチ)
・ダイカットマシン(ダイを使う場合)
・テープのり
・2つ折りカード
クリスマスローズやひいらぎの葉など、ホリデーモチーフの植物が並んだ大判スタンプを使います。
メタリック調の固形絵具の発色の美しさが余すところなく表現できる、黒のペーパー。お水で歪んだりしないよう、水彩画用紙やミクストメディアペーパーを選びます。ヒートエンボスする場合は、余計なところにパウダーがつかないよう、あらかじめ静電気除去剤を擦っておきます。
インクをつけます。大判のスタンプは凸凹面を上にして置き、インクパッドを伏せる形でポンポンとつけていくと上手くいきます。あればミスティ(使い方はこちら)を使ってもよいでしょう。
静電気除去剤を擦った面を下にしてインクをつけたスタンプの上に乗せます。
直接擦るとずれたり手にインクがついたりするので、さらに上からコピー用紙やチラシなどの薄手のペーパーを被せて押さえます。
ゴールドのパウダーを使います。
半分に折って広げたチラシの上で作業すると後片付けが簡単です。インクをつけたところにたっぷりと粉をかけ…
チラシの上に余分を落とします。
余計なところについたパウダーは、裏からトントンと指の腹で軽く叩いて落とします。あまり強く弾くとインクについたパウダーまで飛んでしまいますので、様子を見ながら優しく扱います。
チラシの上に残ったパウダーは、折り目に沿ってするりと容器に戻せます。
ヒートツールで加熱してエンボスパウダーを溶かし、ペーパーに定着させます。
美しい光沢が出ました。エンボスされたところは少し高さも出ています。
顔彩耽美のメタリック調シリーズの、スターリーカラーズというセットでクリスマスローズを塗ります。
固形絵具には、水筆ペンが大変便利。色を混ぜたりお水を足したりする場合は、パレット代わりにアクリルブロックを使うのが手軽です。
水筆ぺんの先に白金色を取って…
クリスマスローズの花びらを塗ります。
角度を少し変えるとキラッキラに見えるんです。
小さなお花には淡金色を。
ヒートエンボスしたゴールドのパウダーとほぼ同じ色です。
葉っぱと木の実にはジェムカラーズを使います。
お水少なめにするとより不透明に発色します。
柊はグリーン。
変化をつけるため、レギュラーの顔彩耽美の蓬を混ぜます。
複数の色を混ぜるときは、パレット代わりのアクリルブロック上でブレンドします。
葉っぱを塗ります。
真正面からでは分かりにくいですが、青みの強いジェムカラーズのグリーンに草のような色味が加わりました。
フレーズも、同じ黒のペーパーにゴールドでヒートエンボス。楕円のダイでカットしてプレート状にします(ダイカットマシンの使い方はこちら)。
クリスマスローズのデザインを入れたマットの裏側にテープのりを引いて2つ折りカード(作り方はこちら)の表紙に貼り付け…
フレーズのプレートもバランスよく配置すれば…
出来上がりです。
濃い色のペーパーにもくっきりと発色するメタリック調の固形絵具を使い、ブラックのバックグラウンドの美しい光沢のあるクリスマスカードを作りました。正面から見ると分かりにくいですが、角度をちょっぴり変えるとキラキラしていてとても華やかな印象のカードです。
スタンプは普通のインクだと見えないので、ヒートエンボスをしています。そうすることでラインが防水加工になり、絵具のはみ出しが防げるので色塗り作業も楽々です。
フレーズも全体の雰囲気に合わせて同じペーパーとエンボスインクで作り、オーバル型にカットして最後に貼り付けています。賑やかな背景のカードには、後乗せのこの方法が向いています。
比較的短時間で仕上げられるのに手作業の形跡がもろに感じられて、ハンドメイドの温かさが伝わる水彩カード。クリスマスシーズンは光沢のあるメタリック・パール調の固形絵具を取り入れてみてはいかがでしょうか。