目次
- 1.材料と道具
- 2.使い方
- 3.まとめ
ダイカットマシンを使って楽しめる、カット以外のテクニックをご紹介いたします。マシンの圧力を利用してペーパーに凹凸模様をつける、ドライエンボシング(ドライエンボス)という方法です。
パウダーをヒーターの熱で溶かしてペーパーに凹凸模様を入れるヒートエンボシングを「ウェット」と呼ぶのに対し、ペーパーに圧を加えて形を押し上げる方法を「ドライ」エンボシングといいます。
ダイカットマシンと共に使うのは、エンボシングフォルダー。日本語ではエンボスフォルダーとも呼ばれているようです。レリーフ状になった2枚のプラスチックシートの間にペーパーを挟み、ダイカットマシンへ。ハンドルをくるくる回せば、均等に圧力がかかって簡単に美しい陰影をつけることができます。
今日は基本の使い方をご紹介いたします。
・ダイカットマシン
・エンボシングフォルダー
・ペーパー
フォルダー状になっているプラスチックのシートの間にペーパーを挟みます。ペーパーは薄過ぎず、厚過ぎず、ハガキくらいのものが適しています。
フォルダーを閉じて…
マシンにかけます(ダイカットマシンの使い方は、こちら)。
エンボシングをする際、カットに必要なほどの圧力は要さないため、一緒にマシンに通すアダプターやプラットフォーム、マットなどで調整する必要があります。
マシンのメーカーやモデルによりけりですが、マットを1枚抜いたり、厚いマットを薄いものに変えたりするよう指示されています。中にはダイヤル式に圧力が細かく調節できるため、マットを変えずにエンボスもできる大変便利なマシンもあります(ウィーアーメモリーキーパーズ社のエヴォリューションアドヴァンス)。
アダプターやマットを変えて圧力を調整したら、あとはダイカットと同じようにハンドルを回してマシンに通します。
均等に圧力がかかり、とても綺麗な凹凸模様が入りました。
パウダーを熱で溶かすウェットの方のエンボシングと違い、ドライエンボシングは型押しで凹凸をつけるので裏側や2つ折りカードの内側にも響いてしまいます。
カードの表紙のみにドライエンボスを入れたい場合は、カードを開き、エンボシングフォルダーの下のシートを中に入れる形で挟みます。
カードの折り目をエンボシングフォルダーのエッジにしっかりと寄せて…
上になるシートでサンドイッチ。
マシンにかけると…
表紙にだけパイナップル模様のエンボスが入っています。
内側は平らなままですので、スムーズにメッセージを書くことができます。
スタンプやダイカットをしたい場合は、エンボスを入れる前に済ませます。
ペーパー全体に大判バックグラウンドクリングスタンプ(使い方はこちら)でドット模様を入れてから、エンボシングフォルダーへ。
凹凸をつける前の平らなうちの方が、より均一にスタンプが入れられます。
ダイカットも先にします。
「A」や「O」の中のピースにもエンボス模様をつけたい場合は、こんなふうに抜く部分も一緒にセッティングすると確実な位置に入れられます。
マシンにかけ、白の別紙に貼り付けたところ。
「A」と「O」の中の小さなピースにも斜めストライプのエンボス模様が入り、自然な仕上がりになっています。
ダイカット用のマシンでエンボス加工もできるなんて、一石二鳥!カード作りにはもちろん、ペーパーナプキンなどにもお花などのエンボス模様を入れることができるので、おもてなし好きさんにとっても便利な実用ツールです。
色をつけずに影のみで奥行きが表現できるので、私はメインのモチーフを引き立たせたいときのカードの背景作りに使っています。
凸凹をつけてからコットンボールにとったチョークなどでほんのり色を乗せてもまた違った雰囲気に。フォイル加工されたペーパーをエンボスした後にやすりで擦ってアンティーク調にするなど、クラフターさんたちはとてもクリエイティブにこのテクニックを楽しんでいらっしゃいます。
ダイカットマシンデビューしたら、ぜひぜひエンボシングフォルダーでも遊んでみてください。