目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
カード作りにダイカットマシンを取り入れて何年か経っても、「これって本当に必要かしら?」と疑問だったネスティングダイ。使ってみたら、「こんなに利用価値の高いものは他にない!」。すっかり大ファンになり、今では私のペーパークラフトになくてはならない存在です。
ネスティングダイとは、同じ形のサイズ違いのカッティングダイがセットになったもののことを指します。たとえば丸型なら、直径1インチ、1.25インチ、1.5インチ、1.75インチ、2インチ、2.25インチ…と、0.25インチ(約6mm)違いのサイズのダイがパッケージになっています。ネスティング(nesting)には、「入れ子になる」という意味があります。丸型のダイの内側にひとつ下のサイズのダイ、その中に次のサイズのダイ…と並ぶ様子が浮かぶことでしょう。
スタック(stack)という言葉を含んだり捩ったりした商品名を付けているブランドも多いようです。スタックは重ねるという意味なので、これも機能をよく表現しています。他には、インフィニティ(infinity)なんて呼ぶブランドも。無限、これもまた上手いネーミングですね。
ネスティングダイのメリットやカードデザインのアイデアをご紹介いたします。
・ネスティングダイ
・ダイカットマシン
・ペーパー
これはヒーローアーツ社の楕円形のインフィニティダイ。0.25インチ(約6mm)刻みのサイズ違いの18ピースの楕円がぐるぐると入れ子になった様子は、まさに無限と言った印象です。
私はこの楕円形のネスティングダイを最も頻繁に使います。
カードの仕上げにフレーズをカットするのに大変便利だからです。これだけのサイズがあると、どんなスタンプにも幅がぴったりのダイが必ず見つかります。
ペーパーにフレーズをスタンプ。
サイズに合わせたダイを選んで乗せ、マスキングテープで留めます。
ダイカットマシンにかけてカットします(マシンの使い方はこちら)。
スタンプの幅にぴったりのカスタムフィットしたフレーズのラベルができました。
そしてここがネスティングダイのすすめのハイライト。0.25インチ刻みのサイズ違いなので、作ったラベルのひとつ上のダイでカラーペーパーをカットすると…
大変バランス良くフレーミングされるマットが作れるのです。
隣り合うサイズの2つのダイで、どんな形や大きさのフレーズにも応用が可能です。
まん丸のダイを合わせたいフレーズのスタンプも少なくありません。これはサークルパンチでもできますが、やはりサイズバリエはネスティングダイには敵いません。
ブランドによっては、ネスティングダイのセットにさらに別売りの追加ダイのセットも用意されています。
通常のネスティングダイは、0.25インチ(約6mm)ごとのサイズ違いですが…
別売りの追加のセットは、その間、つまり0.125インチ大きい(または小さい)サイズのセットなのです。
とてもわずかな差のようですが、重ねたカラーペーパーのマットの見え方はずいぶん違います。0.125インチ(約3mm)の方は繊細なイメージで、デリケートでエレガントなデザインのカードに向いています。左側は、カットした写真に重ねてスクラップブッキングにするのに最適なバランスです。
サイズ違いのカラーカードのマットを重ねたフレーズのラベルは、にぎやかなデザインのカードの仕上げに向いています。カラフルなインクでランダムにお花を散らしてパターンにしたデザインには、カード本体と同じ色のカードストックでカットしたマットを合わせて統一感を(作り方はこちら)。
クラフトカラーのペーパーで作ったカードのマットには、フレーズをスタンプしたインクを擦っています(作り方はこちら)。
重ねて作るサークルタグにも。これらはサークルパンチを使っていますが(作り方はこちら)、ネスティングダイでも同じように出来ます。
ハロウィンやバレンタインなどのお菓子のラッピング飾りによく使っている方法です(作り方はこちら)。
あると便利なネスティングダイ。私はまだベーシックなシェイプのものしか持っていませんが、ハートや星、コーヒーカップ、ティーポットなど、いろいろ集めたいと思っています。
「こんなにたくさん、本当に要るのかな?」と半信半疑だったネスティングダイ。あれば使う使う!カードの仕上げのフレーズ入れに、丸型のタグ作りに、スクラップブッキングの写真のマットに…今ではなくてはならないマストアイテムのひとつとなっています。
パンチと違い、収納に場所を取らないのもネスティングダイの利点です。入れ子になるので整理もしやすく、使った後にうっかり入れ忘れてもどれがないか一目瞭然なので、紛失対策にもなっています。
正方形に長方形、ダイヤモンド形、六角形、星形、ハート形と、いろんなデザインのネスティングダイがありますが、やはり一番出番が多いのは円形と楕円形です。特に楕円形はフレーズカットに大変重宝しています。コンパスで描ける円形と違ってハサミでカットするのはなかなか難しいので、ひとつ買うとしたら楕円かな。
ブランドによっては、ステッチや点々模様が入るタイプのものもあります。お好みのシェイプやデザインを見つけて、ぜひペーパークラフトに取り入れてみてください。