目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
細長くカットしたスクラップブッキングペーパーに写真やジャーナル(コメント)を並べてステッカーなどで飾り、冊子状になったクリアポケットに背中合わせに入れてフォトアルバム兼ダイアリーのようなドキュメントをしています。
カバーは市販のものも何冊か持っていますが、やっぱり気に入って買った布を使って手作りするのがいちばん!パスポートサイズのノートブックカバーが思ったより簡単に出来たので、クリアポケットの寸法でも作ってみました。
作り方はノートブックカバーとほぼ同じですが、一部変更し、また、無地のリネンにステンシルで模様を入れるところから始めたので、改めて作り方を書きました。クロパダイルでは届かない位置にアイレットをつける方法もご紹介しています。
・布地(裏表で2枚)
・接着芯(フォーム素材を使用)
・ステンシル
・スプレーのり(剥がせるタイプ)
・アクリルペイント
・ステンシルブラシ
・アイロン
・裁ちばさみ(またはロータリーカッター)
・仮止めクリップ(あれば)
・ミシン
・ミシン糸
・定規
・布用印つけペン
・アイレットセッター(クロパダイル)
・アイレット
・ハンマー
・ゴム紐
ぺたぺたした素材のステンシルやフリーザーペーパーで自作した場合は問題ないのですが、普通のプラスチックのものだとそのままでは途中でずれてしまったり、ペイントが滲み出てしまう可能性があります。
スプレーのりを使えば解消できます。剥がせる弱粘着タイプが向いています。
缶をよく振って、ステンシルの裏側にうっすらとスプレーします。
ステンシルを入れたい位置に貼り付けます。
アクリルペイントをパレットに出します。私はスタンプ用のアクリルブロック で代用しています。
ブラシに取り、垂直にポンポンと置くような感じでペイントを入れていきます。
色むらを防ぐには、1回めでしっかりペイントを乗せようとせず、全体をひととおり塗ったら…
半乾きのうちに気になるところをもうひと塗りします。
ペイントが乾く前にステンシルを剥がします。
枝に鳥さんをとまらせます。細かいところはペイントが滲むとデザインが変わってしまうので、スプレーのりでの接着が肝心です。
先にステンシルしたところに重ねる場合は、乾いていることを確認してから貼り付けます。
余った白にオレンジと赤を少し足して、パステルのピーチカラーに。
外側から内側に向けてブラシを進めると滲みにくいと思います。
乾く前にステンシルを剥がします。
出来ました。
最初はこれだけの予定でしたが、リネンの背景に真っ白な枝がとてもきれいに映えるので、全体に枝のステンシルを入れることにしました。
ミントグリーンの鳥さんも追加。
どんどん枝で埋めて行って…
こんなふうになりました。
アルバムカバーは洗濯をするものではないのでこれでOKですが、バッグやTシャツなどにステンシルする場合は、完全に乾いてからアイロンで熱を加えると定着します。あて布を挟み、スチーム機能はオフにしてドライアイロン。スライドさせず、真上から押し当てるようにします。
接着芯をアルバムカバーの出来上がり寸法にカットします。フォーム素材のものを使いました。サイズは、8.75x11インチ(22.2.x27.9センチ)にしています。
布地はこの寸法に縫代0.5インチ(1.27センチ)を加えたものでよいのですが、ステンシルをする場合はバランスの微調整ができるよう、ほんの少し大きめにしておきます。この場合、鳥さんの位置を考慮して下と左側を少しずつ切り落としました。
寸法ギリギリにカットしてからステンシルを入れると、「あと7、8ミリずれていたら」なんていう場合、縫代がなくなってしまう恐れがあります。
裏布も表地と同じサイズにカットして、中表に合わせます。
以前作ったノートブックカバーでは、接着芯、表布、裏布をすべて縫い合わせてから中表を返しましたが、それだと端がややごろごろするので、接着芯が重ならない設計に変更しました。縫い線は接着芯の切り口になるので、それに沿って布用印つけペンでラインを引きます。
角は丸めたいので、カーブ線を引きます。コーナーパンチをお持ちなら、お好みの直径のものでペーパーの角をパンチして…
テンプレートを作って…
角に合わせて縫い線の印をつけます。
すべての角にカーブ線を入れたら、返し口を残して2枚の布地を縫い合わせます。接着線を入れて均したいので、返し口はこれくらい広めに取ります。
仮止めクリップまたは待ち針で止めます。
返し口を残してぐるりと縫い合わせます。縫い始めと縫い終わりは、返し縫いで補強します。
角をハサミで切り落とします。
返し口を折り、アイロンをかけます。
こうしておくと、次の作業がうんとやりやすくなります。
内側から生地を引き出し、裏と表を返します。
返し口から接着芯を入れてみます。
接着芯の厚さによっては若干きつめになっている可能性があります。端を少しカットしました。
接着芯の角を縫い線と同じ直径でカットします。
重なった縫い代がすべて接着芯の向こう側(裏布側)になるようにして平らに均します。
返し口は、表布で接着芯を包んだような状態に。
返し口を縫い閉じるだけでもよいですが、飾りを兼ねてまわり全体にぐるりと仕上げのステッチを入れます。
下糸は裏布の色に合わせて変えました。
スポンジ素材の接着芯が厚手なので、待ち針より仮止めクリップが断然便利!今まで知らなくて損していました。カーテンを縫うときに持っていたらどんなに楽だったことでしょう。
端から1/8(0.125)インチ(約3ミリ)のところに仕上げのステッチをかけました。
必要であればアイロンをかけ、アイレットをつけてアルバムカバーに仕上げていきます。
ここからはパスポートサイズのノートブックカバーの作り方とほぼ一緒です。中心から左右に0.375(3/8)インチ、上からも同じく0.375インチのところに印をつけます。
下にも同様に印をつけます。
ど真ん中にも印をつけます。
5箇所に印が入りました。
パスポートブックサイズのノートブックカバー作りではいずれもクロパダイルで届く位置にアイレットをつけましたが、今回は真ん中につけたいので、ハンマーで打つタイプのセッターを使います。
棒状のツールのひとつは、パンチです。ここが刃になっています。
カッティングマットを敷き、つけた印に合わせてパンチを置き…
上からハンマーで叩きます。
角度をつけず、真上から振り下ろす感じで打つと上手くいきます。
ぽこっときれいに穴があきましたが、もしも布の一部がつながっていたり糸が出ていたりしたら、引っ張らずにハサミでカットします。
表からアイレットを差し込みます。
ここにベースも差し込みます。
外れないようにしっかり押さえて…
平らな台に置きます。
もうひとつの棒状のツールは、アイレットセッター。
ベースの突起を差し込むように設置します。
真上からハンマーで打ちます。
カバーのど真ん中にアイレットがつきました。
他の4箇所は、クロパダイルで届く距離なのでうーんと手軽にアイレットがつけられます。
見た目もこちらの方がきれいです。
上下のアイレットにゴムを通して結びます(通し方は、パスポートサイズのノートブックカバーの作り方に詳しく書いています)。
中央のアイレットには、内側からゴムの輪を通します。
輪をカバーの外側に引き出して…
本体側に倒してだいたいの長さを決めます。
余裕を持たせてゴムをカットし、結びます。
私が愛用しているポケットページがぴったり収まります。
寸法がほぼ同じなので、トラベラーズノートブックも入ります。
ゴムを4本張っているので4冊入れられますが…
立体ステッカーやリボンなどで飾って分厚くなってしまうので、私は2冊が限界かな?
表はピーチピンクの鳥さん。
裏はミントグリーンの鳥さんの、リネンのアルバムカバーが出来ました!
手順が多くて面倒に見えるかもしれませんが、ステンシル、ミシン、アイレットと、3段階に分けて考えるとけっこう単純なプロジェクト。それぞれはほぼ基本のやり方さえ知っていればクリアできます。
お気に入りの布があればステンシルが省略できて、より手軽です。前回パスポートサイズで作った時の布が充分余っていたのですが、それじゃあ面白くないかな?と思ってあえてステンシルから始めたのですが…
まったく狙ったつもりはなかったのだけれど、木の枝で休む鳥さんという、似たようなデザインになってしまいました!
どれほどの鳥さん好きか、自分でも驚かされるような体験だったのでした。