目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
数ある海外スタンプメーカーの中でも特に毎年クリスマスの新作リリースが楽しみなのが、ヒーローアーツ社。カタログのページをめくりながら「今年はどんなカードを作ろうかな?」とわくわくします。
愛らしくデフォルメされたサンタさんやどうぶつさんのデザイン、今風のモダンなイメージ、そして雪景色やポインセチアなど伝統的な定番モチーフと、求めているもののほとんどが見つかります。今年もいくつか選んで購入しました。
中でもとりわけ惹かれたのが、木版画のような印象の大判クリングスタンプ。小学生の頃から彫刻刀を使って木の板を削ることに親しんでいた日本人の私には、ノスタルジックな要素も感じられます。
あえてクリスマスカラーやキラキラのマテリアルを避け、黒のインクのみで仕上げた木版画風のクリスマスカードです。
・木版画風の大判クリングスタンプ
・ミスティ(スタンピングツール)
・ブラックインク
・ペーパー
・フレーズのスタンプまたはダイ
・(オプショナル)スノー&フロスキット
・エンボスヒーター
6x6インチの正方形の大判バックグラウンドスタンプ。縦にも横にも使える設計です。
大判スタンプは、ミスティ(スタンピングツール)を使うと失敗なく押すことができます。
クリングスタンプにはスポンジ層があり、クリアスタンプよりも厚いので…
ミスティの底に敷かれているフォームシートを外します。
スタンプのデザインの下の方のお屋根のエリアを広く取りたいので…
ミスティの左下の角に合わせてクリングスタンプを置きます。空を広く取りたい場合は左上の角に合わせます。
ミスティのふたを閉めて軽く押し付ければ…
スタンプが貼り付きます。
2つ折りのカード(作り方はこちら)を用意します。ここでは白のカードストックを使いますが、クラフトカラーやパステルカラーでもまた違った雰囲気になって良いと思います。
スタンプの一定の範囲をフィーチャーしたい場合は、6x6インチのペーパーをミスティの角に合わせて全体にスタンプしてから後でカットするか、または別紙に貼り付けてペーパーを固定する必要があります。
ここでは後者の方法を用います。
これで狙ったところにスタンプを入れることが可能になります。
インクパッドを伏せるようにして土台を持ち、ポンポンとインキング。
ミスティのふたを閉めて軽く押し付けます。
範囲も大きく、また、このスタンプは凸面も広いので、一度でくっきりスタンプするのは難しいかもしれません。
ペーパーを動かさなければ何度でもインクをつけ直してスタンプを繰り返すことができるのが、ミスティを使う利点です。
好みの濃さになりました。まるで木版画のようでしょう。
フレーズを入れます。ここではヒーローアーツ社のフレーズのスタンプとダイのセットを使います。
背景が濃い場合は、2枚重ねにできるダイのフレーズが映えます。
文字のピースは黒のカードストックで、ベースは半透明のヴェラムペーパーでカット。
細く出せるのりやボンドをフレーズの裏側につけます。線ではなく、点で置いていくようにするとうまく行きます。
2枚のピースを貼り合わせます。
オプションで、フレーズに雪を積もらせましょう。スノー&フロステクニックキット(詳しくはこちら)を使います。
雪を積もらせたい部分にキットのグルーをちょこちょこと付けます。
チラシなど要らないペーパーを半分に折り、その上でキットのパウダーを振りかけます。
傾けて余分を落とします。
チラシを使うと、残ったパウダーを容器に戻すのが大変楽になります。
エンボスヒーターで加熱し、パウダーを溶かして定着させます。パウダーがプクッと膨れ、積もりたてのふわふわの雪のような印象に。フラットなデザインにテクスチャーを与えます。
裏側にのりをつけて空の部分にバランスよく配置すれば…
木版画風のノスタルジックなクリスマスカードの出来上がりです。
あえてレッドやグリーンのクリスマスカラーを選ばず、また、グリッターやフォイルなど光る素材も避け、白と黒のモノトーンでまとめたシックなホリデーカード。彫刻刀で木の板を削ったような画風を活かし、スタンプらしさをそのまんまフィーチャーした仕上がりに大満足です。
大判スタンプ、特に凸面の広いソリッドタイプの場合は、スタンピングツールミスティがあると大変便利です。なければスタンプのゴム面を上にして平らな作業台に置き、インクをつけ、その上からペーパーを被せるようにして擦ります。
フレーズもインクの色に合わせると統一感が増し、品よくまとまります。地味ですが、スノー&フロステクニックキットでフレーズに雪を積もらせ、ちょっとしたテクスチャーも楽しむ遊び心も。
アート好きさんに送りたいカードです。