目次
- 1.材料と道具
- 2.作り方
- 3.まとめ
スタンプを使ったクラフトを始めると、昔ながらの木製の持ち手のついたゴム(ラバー)のものと、アクリルブロックに貼り付けて使うフォトポリマー製のクリアスタンプに出会います。どちらにもメリットとデメリットがあり、好みも分かれることでしょう。
もうひとつ、クリングスタンプというカテゴリーがあります。これはラバースタンプとクリアスタンプのいいとこ取り!市場に出回っている割合はそれほど大きくありませんが、その扱いやすさを知ればファンになること間違いなし。私も大好きです。
ここではクリングスタンプの利点と使い方をご説明し、カードの作り方もご紹介いたします。
・クリングスタンプ
・アクリルブロック
・インクパッド
・ペーパー
・マーカー
・ハサミ
・(あれば)コーディネートダイ
・(ダイを使う場合)ダイカットマシン
・ペーパートリマー(またはカッター、ハサミ)
・雲のステンシル
・テープのり
・2つ折りカード
テイラードエクスプレションズ社は、クリングスタンプを数多く取り扱うスタンプブランド。ガスとガーティー(Gus & Gertie)というわんちゃんと鳥さんのコンビのシリーズのスタンプを使います。
クリングスタンプの印面は、ゴムで出来ています。
側面を見ると、2層になっているのが分かります。グレーの部分は、スポンジ製のクッションになっています。
グレー側はクリング面、つまりぺたぺた素材になっています。
クリアスタンプと同じように、接着剤を使わなくてもアクリルブロックにピタッと貼り付きます。これで、普通のスタンプのように使えます。
クリングスタンプは、言ってみれば木製の持ち手が付いていないラバースタンプ。持ち手がないのでクリアスタンプのように小さく収納できるのが利点のひとつです。サイズにより1個数百円から千円以上するウッドスタンプと違い、持ち手がない分価格が低いのも魅力です。
スポンジ製のクッションが間に挟まっているので均等に圧力がかけられ、弾力のないクリアスタンプよりも押しやすいのが何よりのメリットでしょうか。細いラインも綺麗に表現できます。
ではカード作りに入りましょう。アルコールマーカーを使うので、インクが滲まないヒーローアーツ社のインテンスブラック(またはツキネコ社のメメント)を合わせます。水性マーカーで色ぬりする場合は、ウォータープルーフのインク(レンジャー社のアーカイバルインク等)を選びます。
通常のウッドマウントのラバースタンプのように使えますが、アクリルブロックは透明なので位置の確認ができるのもクリングスタンプの良いところです。
ラインもクリアに、広い凸面もインクが弾くことなくしっかりとスタンプできました。
マーカーで色を塗ります。
テイラードエクスプレションズ社のスタンプの収納シートは色見本になっているので、試作の時や迷った場合はそれを参考に色選びをしています。
ハサミでカットするか、あればコーディネートダイでカットします(ダイカットマシンの使い方はこちら)。
ガスとガーティーのメインモチーフができました。
フレーズのバナーを作ります。セットにも含まれていますが、お礼やバースデーなど、用途に合わせたフレーズのスタンプを選んでも良いでしょう。
アクリルブロックに貼り付けてスタンプします。
ペーパートリマー(使い方と選び方はこちら)、またはハサミを用い、スタンプしたフレーズを帯状にカットします。
同じサイズの帯をもう1枚カットします。
2枚を重ねます。
必要あれば、長さを調整。
2枚重ねて先をバナー状にカットします。
同じ形になりました。
フレーズのスタンプが入っていない方のバナーに色をつけます。
見えるところのみでOK。
テープのりをつけて、少しずらして貼り重ねます。
雲のステンシルで背景を作ります(作り方はこちら)。
裏にテープのりをつけ、2つ折りカード(作り方はこちら)の表紙に貼り付けます。
先に作っておいたパーツをバランスよく貼り付けます。
ガスとガーティーのカードの出来上がりです。
クリアスタンプとウッドマウントのラバースタンプのいいとこ取りの、クリングスタンプを使ったカードの作り方をご紹介いたしました。使い方はクリアスタンプと同じですが、印面がゴムで出来ているのでインクを弾きにくく、また、クッションの層のおかげで圧力が均一にかかり、とても綺麗に押せるのが特徴です。
押しやすさはラバースタンプと同じなのに、ウッドの持ち手がないためにコンパクトに収納ができるのもクリングスタンプの利点のひとつ。1個数百円から千円以上するウッドマウントのタイプと違い、比較的安価にセットが買えるのも良いところです。
ここではバナーを重ねたフレーズとステンシルの背景を合わせたカードに仕上げています。利点いっぱいのクリングスタンプをペーパークラフトに取り入れてみてはいかがでしょうか。